全国中学校体育大会第44回全国中学校アイスホッケー大会は28日、ダイドードリンコアイスアリーナ=東京=で決勝が行われ、東胆振合同E(啓北、緑陵)が4―1で日光市日光東を破り優勝を果たした。東胆振勢の優勝は2019年以来。3位決定戦では東胆振合同D(開成、苫小牧東、和光)が12―4で東京都選抜を下した。【東京、石川優介】=関連1面
大会は26日に開幕。各地区大会を突破した全16チームがエントリー。1チームが棄権したものの、競技3日間で白熱したトーナメントを展開した。東胆振対決となった準決勝では合同Eがゲームウイニングショット(GWS)の末に5―4で合同Dとの激戦を制した。
28日
▽決勝
東胆振合同E4―1日光市日光東
▽得点者【E】石岡(上谷)石岡(伊部、竹本)伊部(三橋)竹本▽GK【E】吉田、山田
▽3位決定戦
東胆振合同D12―4東京都選抜
▽得点者【D】山下(森)佐藤優(中島、佐々木想)児玉(森)大矢(山下)花田(山下)山下、森(大矢)花田(中島)中島、大矢(森)大矢(花田)中島(佐々木想)▽GK【D】谷
27日
▽準決勝
東胆振合同E5―4東胆振合同D
▽得点者【E】上谷(伊部、石岡)竹本、三橋(伊部)伊部(上谷)竹本【D】佐藤優(花田)大矢(佐々木想)大矢(山下)大矢(山下)▽GK【E】山田【D】谷
日光市日光東5―4東京都選抜
▽2回戦
東胆振合同E4―1岩手県選抜
▽得点者【E】竹本(上谷)竹本(西村)伊部(上谷)伊部(上谷、石岡)▽GK【E】山田、吉田
東胆振合同D16―0八戸合同
▽得点者【D】中島(花田、森)花田(山下)森、大矢(森)山下(森、花田)花田(森、大矢)森(花田)森、葭谷(佐々木想)山下(中島)佐々木想(山下)佐藤優(大矢)山下(三橋、森)中島(三橋)大矢(森、三橋)中島(三橋、森)▽GK【D】谷
東京都選抜6―5全十勝B、日光市日光東6―1八戸市第二
―合同E、総合力でつかんだ日本一
3年生を中心に総合力で日本一をつかんだ合同E。佐藤監督は「苦しい戦いが続いた。優勝できてうれしい」と目を細めた。
終始試合を優位に進めた合同E。数的有利なパワープレーの好機にDF石岡が強烈なシュートでこの日2得点。「仲間が相手キーパーの前に立ってくれたり、良いパスを出してくれたので決めることができた」と話した。
「最後の大会で組織的なプレーができるようになり、チェッキングの際に一番手がしっかり絡むことで攻撃のチャンスも生まれた」と佐藤監督。攻撃の軸として、今大会も何度も得点に絡んだFW上谷は「一人一人が細かいプレーの精度を上げて戦い抜いた」と振り返った。
これまでチームを率いたFW伊部主将は「とてもうれしい。最高のチーム」と涙ながらに語った。常に声を出して仲間を鼓舞してきた伊部は「仲が良く明るいチーム。厳しい状況でも諦めないで戦い抜くことができた」と締めくくった。
―合同D、敗戦糧に成長の3位
東京都選抜に12―4と快勝し3位の合同D。阿部監督は「準決勝でライバルに敗れ、肩の力が抜けて良いプレーを見せてくれた」と語った。
大会のカギは合同Eとの準決勝。一時3―0と快勝に思われたが、徐々に得点を返され「堅実で波風の立たないプレーに対応できなかった。メンタル面で選手たちも苦しかったと思う」と振り返った。
得点源のFW森は「3点差がついて心に余裕が生まれてしまった。負けたけれど、最後までやり切れた」と話した。
エースのFW花田主将は「優勢に進めることができた試合だったけれど、底力は合同Eの方が上だった」と分析。3決では圧倒的な持ち前の攻撃力を生かして大勝し「何も持たずに帰りたくなかった。3位で終わることができて安心した」と笑顔で話した。