アイスバックス4年ぶりV イーグルスは準決勝敗退-全日本選手権

  • アイスホッケー, スポーツ, レッドイーグルス
  • 2023年12月11日
準決勝〔アイスバックス―イーグルス〕第1ピリオド11分すぎに、豪快なシュートを決めるイーグルスのDF山下=9日、KOSE新横浜スケートセンター
準決勝〔アイスバックス―イーグルス〕第1ピリオド11分すぎに、豪快なシュートを決めるイーグルスのDF山下=9日、KOSE新横浜スケートセンター
第3ピリオド終盤に猛攻を仕掛けるイーグルス=9日、同
第3ピリオド終盤に猛攻を仕掛けるイーグルス=9日、同

  【横浜市、石川優介】第91回全日本アイスホッケー選手権大会Aは10日、KOSE新横浜スケートセンターで決勝が行われ、栃木日光アイスバックスが4―2で東北フリーブレイズを下し、4年ぶり3度目の優勝を飾った。レッドイーグルス北海道は9日の準決勝でアイスバックスに延長戦の末1―2で敗れ、5年連続の準決勝敗退となった。

   ▽決勝

  栃木日光アイスバックス4-2東北フリーブレイズ

   ▽準決勝

  栃木日光アイスバックス2-1レッドイーグルス北海道

   ▽得点者【栃】大椋(磯谷、寺尾)寺尾(大椋)【レ】山下(相木、柴田)▽GK【栃】福藤【レ】成澤

   レッドイーグルスは第1ピリオド11分すぎ、FW相木からパスを受けたDF山下が豪快なシュートで先制。その後は何度もチャンスをつくったが、GK福藤の好セーブに阻まれ追加点はならず。1―1で迎えた延長戦で力尽きた。

  東北フリーブレイズ4-3北海道ワイルズ

 -遠かった「あと1点」

  激戦を終えてイーグルスの荻野監督は「なかなか得点を奪えず、勝負運があと一つ足りなかった。選手は1試合通して決まりごとを体現していたし、内容は良かった」と振り返った。

   GK同士の好セーブが光る試合展開。両者とも決定的なチャンスを生かせず緊迫した状況が続いた。シュート数は36―23と、各セットの連係したプレーで何度もゴールに迫ったが、世界最高峰のNHLでプレー経験を持つGK福藤から追加点を挙げることができなかった。

   センターFWのフェースオフの勝率は高く、試合運びも納得のいく内容だったが、得点が動きやすい延長戦の3対3の場面で、フェースオフから相手FW寺尾にパックが渡り、決勝点を許した。

   攻撃の起点としても活躍したFW入倉は「フェースオフも大体勝っていて自信を持って臨んだ延長戦だったが、最後の最後で取られてしまった」。GK成澤は「ノーモーションでのシュートでタイミングをずらされた。動きについていけず、パックが脇の下を擦り抜けていく感触があった。誰よりもこの準決勝に懸ける思いを持って挑んだだけに、最後にあのような失点で終わってしまい、やりきれない気持ちでいっぱい」と唇をかんだ。

 -チャンスつくるも「決める力が不足」

   相手ゾーンでの早いチェッキングで前線からミスを誘ったイーグルス。パックへの寄りも速く、チャンスを何度もつくったが「決める力が不足していた」とFW中島主将。

   速いプレッシャーと運動量を生かしたプレーを遂行。決勝進出へ「気持ちも負けず、動きも良かったが、1発目を防がれた2、3発目で決めることができなかった。あと一歩でいつも逃してしまうことに課題を置いて修正していきたい」と話した。

   完璧なシュートで先制点を決めたDF山下。「スペースが空いていた所で良いパスを受けた」と振り返った。直前のプレーでFW相木がスキルを見せて相手をかわし、構えていた山下に絶好のパスとなった。

   第2ピリオドに4分間の数的有利なパワープレーも決め切れず。「点が欲しい状況だった。決定力が最後の最後に大きく響く形になってしまったが、全員やるべきことを果たして戦えた」と語った。

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