冬季五輪最終予選へ スマイルジャパン 「点を取る」チームに 女子日本代表 飯塚監督インタビュー

  • アイスホッケー, スポーツ
  • 2024年9月21日
チームの目標などを語る飯塚祐司監督
チームの目標などを語る飯塚祐司監督
苫小牧東高(緑)との練習試合に臨む選手
苫小牧東高(緑)との練習試合に臨む選手

 アイスホッケー女子日本代表「スマイルジャパン」は17日、苫小牧市でのユースキャンプを終えた。2026年のミラノ・コルティナダンペッツォ冬季五輪に向けた最終予選を来年2月(苫小牧市)に控える日本(世界ランキング7位)は、フランス(同13位)、中国(同12位)、3次予選通過国と本戦出場への切符を争う。チームを率いる飯塚祐司監督に今後目指すチーム像を聞いた。

 ―現在のチーム状況や共有する目標、意識は。

 キャンプに参加している選手や海外でプレーをする選手の中から、最終的なメンバーを選考している段階。11月ごろにはメンバーを固めていく。チームがこれまで、試合で苦戦する時は、オフェンス時間に比例した得点を挙げられないことが多かったので、練習や試合では「点を取る」ことに関して重点を置いて取り組んでいる。

 高校生との練習試合では、パワーやスピードのあるチームに対して何本シュートを打てるか。合わせてコンタクト、体の反応、動作、判断を素早く行い、どれだけ戦うことができるのかをポイントとした。一方で、同様のシュート数になるようなチームとの試合では、得点をいかに挙げられるかなどを目標とした。

 さまざまな場面の中で、いかなる相手にも確実に3点以上取れるようなチームつくりをしていかなければ世界の上位とは戦えない。

 ―選手たちへの期待を。

 北京五輪の時も、その前の平昌を経験した選手がチームを引っ張った。今回も北京を経験したり、世界選手権など場数を踏んできた選手たちが、プレッシャーの掛かる試合で力を発揮してくれるだろうし、軸になってくると思う。

 若手選手については北京以降、成長させてあげられるような十分な環境づくりはできていないが、先輩選手がどういった取り組みをしているかを見て学んでほしい。プロではないので、それぞれが限られた時間の中、どれだけアイスホッケーに力を注いでくれるか―を期待しつつ、促していきたい。

 ―最終予選の対戦相手と自国開催について。

 特にフランスについては、世界選手権のような大会でしばらく当たっていないが、国際親善試合などで対戦した際には、互角の試合を展開している。(フランスチームで)プレーしている選手の中には、カナダやスウェーデンリーグで活躍している選手もいるので、日本のランキングが上だからというおごりはない。

 苫小牧で開催されることは、国外開催と比較して環境や食事に関するトラブルもなく大会に臨むことができる。応援してくれる人もたくさんいるので、ホームで戦えることは大きい

 ―最終予選に向けたチームつくりは。

 もちろん勝てるチームを目指す。フランスや中国をイメージすると、特徴的というより、攻守が平均的に良いチーム。そうしたチームに勝利するためにも、オフェンス能力の高いチームつくりをしていく。守備をおろそかにするということではないが、守っているだけでは点は入ってこない。1、2点取られても、それを上回る3、4点を取れるようなチームにならなければならない。

 パックをコントロールしてわれわれのテンポで試合を展開し、ミドルエリア(リンクを縦に3分した真ん中)で相手に簡単に動かれたり、パスを回されたりせず、シュートを多く打たせないような試合運びを目指していく。

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