世界の経験糧に成長誓う 小学年代の国際大会、苫小牧2選手が出場

  • アイスホッケー, スポーツ
  • 2024年3月28日
経験から競技への意識を高く持つと力を込める小柳
経験から競技への意識を高く持つと力を込める小柳
「シュートが強力だった」と振り返る那須
「シュートが強力だった」と振り返る那須
ジャパンセレクトのメンバー
ジャパンセレクトのメンバー

 2月にカナダのケベック州で開かれた第64回ケベック国際ピーウィーホッケートーナメントに出場したジャパンセレクト(日本選抜)が、このほど帰国した。苫小牧からはBLUEサンダースのGK那須惺太(拓進小5年)、苫小牧WestアイスキングのDF小柳旭(北星小6年)の2人が選出された。結果は1回戦敗退も黒川太郎監督は「(親善試合も含め)負けることが多かったが、世界のトップクラスのチーム相手に素晴らしい経験ができた」と振り返る。

 カナダで開催される小学年代の最大規模の国際大会で世界から21カ国、約140チームが参加。日本からは全国の小学5年生~早生まれの中学1年生の児童、生徒18人が世界に挑んだ。

 日本は初戦、地元ケベック州のリーバイス・コマンダーズ・カレッジと対戦。相手に押し込まれて我慢の展開が続く中、2点を先行するも終了間際に相手チームの6人攻撃で同点とされ、延長の末、2―3で敗戦となった。敗者復活戦ではデトロイト・コンピュウェアAAAに0―6で敗れた。

 チームは同大会出場に加え、事前合宿で6試合、大会中にも親善試合を8試合戦い、計16試合、海外勢を相手に奮闘し、世界レベルの貴重な経験から大きな収穫を得た。

 DF小柳は「視野の広さやスキルなど、海外の選手たちとのレベルの違いを感じた」と回顧。ひたむきに競技と向かい合う選手たちの姿勢を見て、「練習のみならず、普段からホッケーに対する意識を高く持とうと思った」と話した。

 「シュートが速くて強力だった」というのはGK那須。「体格がみんな大きかった」と語り、他チームのGKを見て、パックに対して正対するなどポジショニングを学んだ。帰国してからは競技に対する意識も変化し、体づくりにも以前より励むようになった。「今後は試合でもっと声を出して失点を少なくし、所属チームで全道大会出場を目指したい」と目標を明確にした。

 現在、国内における小中学生の大会は学校や地域別で行われることが主だが、チームによって大きなレベルの差も生まれている。黒川監督は「海外の選手はプレッシャーやバトルが強く、日本の中学生より強度があるように感じた」とし、育成年代について世界との差が開きつつあることを実感したという。この差を埋めるべく「レベル分けされたリーグ戦や飛び級制度も必要」とみる。その上で来季に向けて「子供たちが世界のレベルに触れることで、自分に必要なスキルや考え方を理解できるよう、継続していきたい」と力を込めた。

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