道は5日、新型コロナウイルス感染拡大時に、定点医療機関(226カ所)1カ所当たりの感染者数「30人」を目安に、道民への注意喚起を発出する運用を開始したと発表した。感染症法上の位置付けが5月に2類から5類に移行後、初めて感染者数を注意喚起の要素に加えた目安を設定した。
感染者数の30人は、厚生労働省の通知などを参考に決めた。1日の新規感染者数が2日連続で1万人を超えた昨年11月中旬の「第8波」のピークが45・15人。その3週前の数字が30人。感染がまん延している状況で、早めに注意喚起し、感染拡大を抑制したい」(感染症対策課)としている。
感染者数のベースは全道平均となるが、感染状況に応じて「地域にも焦点を当てつつ、必要な呼び掛けを行う」方針。また、30人を下回っている場合でも「感染が増えていくと判断すれば、早めに注意喚起を発出する」という。
注意喚起の具体的な内容は、手洗いや換気などの基本的な感染対策の強化のほか、医療機関や高齢者施設を訪問する場合はマスク着用の徹底、医療提供体制の維持・確保に向けた協力などを道民に呼び掛ける。