道栄、延長制し甲子園へ王手 高校野球・南北海道大会

  • スポーツ, 野球
  • 2023年7月25日

 第105回全国高校野球選手権記念大会南・北海道大会は24日、エスコンフィールド北海道(北広島市)で準決勝2試合が行われた。北海道栄は延長戦(十回タイブレーク)の末に札幌日大を6―2で下し、決勝進出を決めた。駒大苫小牧は北海に2―7で敗れた。決勝は25日午後1時から。道栄は春の全道大会決勝の雪辱を期し、当時の道日大以来48年ぶり2度目の優勝を目指す。

 ▽準決勝

北海道栄

1001000004―6

0100000100―2

札幌日大

(十回延長タイブレーク)

(北)石蔵、山崎―高村

(札)岡田、藤原―高橋、長尾

🉀斉藤(札)

🉁梶沼、新木(北)

🉂東海林、林(札)

 北海道栄は初回にスクイズで先制。同点で迎えた延長戦では新木(3年)の三塁打などで4点を追加し、突き放した。

北 海

101100004―7

010010000―2

駒大苫小牧

(北)長内、熊谷、岡田―大石

(駒)大槌、大原、大森、袋井、大森―小池

🉀熊谷(北)

🉂成田(駒)

 駒大苫小牧は五回、成田の二塁打で2―3と1点差まで迫ったが、最終回で4失点を許し、敗れた。

-駒大苫、心一つに届かなかった大舞台

 最終九回に4失点を許し北海に敗れた駒大苫。佐々木監督は「粘り切れなかった」と振り返った。

 五回に主将成田(3年)の二塁打で1点差に迫ったが、九回に四球や失策からチャンスを与えてしまい、5被打を浴びて離された。それでも「きちっとした野球はできなかったが、悔いはない」と言い切った。

 「成田がいてこそのチーム。感謝している」と指揮官が全幅の信頼を置いた成田自身は「チャレンジャーとして泥臭く、粘って追い付きたかった。全員で戦い抜いた結果です」と涙ながらに話した。

 バラバラな学年―と、3年生の先頭に立って主将を志願した。小さい頃に駒大苫の甲子園優勝を見て育った。「駒大苫で日本一を取る」と人一倍の思いを持ってプレーしてきた。仲間には「心に響く声を届けるように意識していた。ここまで一つになれて、みんなにありがとうという気持ちでいっぱい」という。

 後輩に向けて「この悔しさを忘れずに、来年は自分たちの思いも背負って必ず甲子園に進んでほしい」と託した。

北 海      打安点

(8) 片 岡  311

(2) 大 石  410

(4) 今 北  411

(3)13熊 谷 333

(1)37長 内 420

(6) 幌 村  412

(9) 宮 下  510

(5)  関   400

(7) 小保内  310

1 岡 田  000

        34117

振球犠盗残失

1640101

投手  回 安 責

長内  2 2 1

熊谷  3 2 1

岡田  4 2 0

駒大苫小牧     打安点

(6) 藤 森   400

(4) 藤 橋   200

 H4 鈴 木   100

(8) 成 田   421

(7)171大 森 400

(2) 小 池   200

(3) 瀬 野   300

(9)7松 野   431

(5) 藤 田   300

(1) 大 槌   000

1 大 原  000

7 毛 利  210

1 袋 井  000

9 大 石  100

       3062

振球犠盗残失

451272

投手  回   安 責

大槌  3   3 2

大原  1   3 1

大森  4   0 0

袋井  0/3 1 2

大森  1   4 2

北海道栄     打安点

(6) 梶 沼  420

(9) 加 藤  400

 H  渡 部  100

 9  福 島  000

(7) 新 木  414

(3) 下 山  310

(4) 岡 本  411

(2) 高 村  521

(5) 小 林  200

(1) 石 蔵  310

 1  山 崎  100

(8) 神 野  410

       3596

振球犠盗残失

643081

投手  回    安 責

石蔵  71/3 9 2

山崎  22/3 1 0

札幌日大     打安点

(6) 新 田  500

(7) 菊 地  520

(8)  林   520

(3) 斉 藤  422

(5) 石 井  410

(9) 東海林  420

(4) 板 垣  200

 H  関 口  100

 4  森 岡  000

(2) 高 橋  210

 R  佐々木  000

 2  長 尾  100

(1) 岡 田  100

 1  藤 原  100

 R  深 田  000

        35102

振球犠盗残失

5150111

投手  回    安 責

岡田  62/3 7 2

藤原  31/3 2 1

―道栄 3番新木、打でけん引

 延長戦にもつれ込む大激戦を北海道栄が制した。糸瀬監督は「1点を守り切る野球ができた。チーム一丸となって選手らがよく頑張った」と笑顔で話した。

 初回、3番の新木(3年)はスクイズで先制点を演出。延長でも三塁打を放って3点と計4打数4打点の活躍でチームを勝利に導いた。「1本出て良かった。やっと3番らしい仕事ができた」と納得の表情を見せた。

 投手陣も好投した。先発の石蔵(3年)はカットボールを多めにしてアウトカウントを重ね、七回途中まで2失点に抑えた。「行けるところまで投げた。後は山崎に託した」。継いだエース山崎も速い、遅いフォークを使い分けて決め球に。「相手はバッティングが強いチーム。長打に気を付けて低めに球を集めた。空振りや打ち上げてくれたので作戦通りだった」と目を細めた。

 甲子園まであと一つ。春の大会の再戦となる北海との決勝を前に糸瀬監督は「点を取れば勢いに乗るのが道栄。思う存分楽しんで、最後は1点を守って甲子園に進みたい」と意気込みを語った。

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