第105回全国高校野球選手権記念大会南・北海道大会室蘭支部予選は1日、とましんスタジアム=苫小牧市=でA―Cブロックの代表決定戦が行われ、Aブロックは駒大苫小牧(10大会連続27度目)、Bブロックは北海道栄(2年ぶり30度目)が勝利した。Cブロックの苫小牧中央は大谷室蘭(4年ぶり34度目)に1―9のコールドで敗れた。駒大苫、北海道栄、大谷室蘭は15日に札幌円山球場で開幕する南北海道大会に出場する。
▽Bブロック代表決定戦
苫小牧東
000001020=3
02001110×=5
北海道栄
(苫)八木―棚橋
(北)山崎、石蔵―高村
▽本塁打 八木(苫)
▽三塁打 竹田(苫)
▽二塁打 高村(北)
道栄は二回、二死から梶沼の適時打などで2点。五回以降も好機を点に結び付けて快勝。苫東は六回に八木のソロで1点。八回も竹田の三塁打で2点を返したが追い切れなかった。
道栄、リード譲らず
道栄が機動力を生かした戦いでリードを守り切り、5―3で苫東を下した。糸瀬監督は「盗塁やスクイズなどで仕掛けて得点を取れたことが結果につながった」と話した。
二回に2点を先制。「よく打つ」という苫東に本塁打を含め8安打、3点を許したが、道栄は計11安打、7盗塁の仕掛ける野球で得点を重ね、逃げ切った。
チームを引っ張るのは「夏に向けて頼もしい1番、自慢の選手」と監督が太鼓判を押す梶沼(3年)だ。3盗塁に加え1打点の活躍。「夏に向けてスイングも改善し、下半身を落として軸足をためる意識で打った。打ててほっとした」と表情を緩めた。
1番としての役割を「まずは塁に出ること」。全道へ「監督からのサインに反応できるよう常に相手投手の動きを見ながら試合に臨みたい。春はバッティングに積極性が足りなかったので、初球も意識して自分の役割を果たしたい」と南北海道大会へ闘志を燃やした。
▽Aブロック代表決定戦
苫小牧工業
001000000=1
30000000×=3
駒大苫小牧
(苫)岡田、佐々木、桑村―渡辺
(駒)袋井、大森―小池
▽三塁打 成田、瀬野(駒)
▽二塁打 小池(駒)
駒大苫は初回二死、成田の三塁打から好機を広げ、小池の左越え二塁打、瀬野の右越え三塁打で3点を奪った。
苫工は三回に1点を返したが、5安打の拙攻に泣いた。
駒大苫「苦しい試合だった」
駒大苫が3―1で苫工を下し、10大会連続の南北海道大会進出を決めた。佐々木監督は「苦しい試合だったが、つらい試合を踏んだことで、南道大会への練習に気合が入る」と話した。
初回に3点を奪った駒大苫。追加点こそなかったが、先発した袋井(3年)とエース大森(同)の見事な継投で振り切った。「課題は残るが、投手陣のコントロールとテンポでリズム良く試合を運びたい」と語った。 左への二塁打で2点を演出した小池(2年)については「ナイスバッティング。直球と変化球の見極めも良く根拠を持って取り組んでいる」と評価。小池は「上半身を開かずに、自分の打つポイントまで球を待ってから振った」と笑顔を見せる。捕手としても投手陣とのコミュニケーションでリズムをつくった。
南道大会に向けて「3年生は最後の大会。チームが勝てるよう、捕手として自分がリードして球を要求したい。バッティングでも一戦ずつ結果を残したい」と意気込みを語った。
▽Cブロック代表決定戦
大谷室蘭
0243000=9
0000010=1
苫小牧中央
(七回コールド)
(大)飯田―坂本
(苫)斎藤英、山田、中川、藤原―水島、日向
▽三塁打 越後屋(大)
▽二塁打 越後屋(大)渡辺、斎藤陸(苫)
苫中央は二回、失策からリズムを崩して2失点。三回は主戦の斎藤英がつかまり、4失点と苦しんだ。六回に斎藤陸の二塁打から1点を返すにとどまった。
苫中央「素晴らしい3年生」
七回コールド負けを喫した苫中央。渡邊監督は「流れを渡してしまった」と振り返った。
二回、内野手のエラーが重なり2失点。流れは大谷に傾き、計13安打と投手陣も捕まった。六回には1点を返したが、反撃もそこまで。それでも3年生の多くが最後の試合を楽しんだ。
「一生懸命でとても素晴らしい3年生だった」と監督が誇るチームをつくったのは主将の高橋(3年)。高橋は「夏に向けて取り組んできただけにとても悔しい」と涙ながらに語った。
引退を迎えた3年生たちは「日頃から監督にいろいろなことを教えてもらった。勝って恩返しをしたかった。後輩たちには来年、目指す甲子園出場を達成してほしい」と思いを託した。
苫小牧工業 打安点
(6) 泉 田 410
(7) 佐藤快 400
(2) 渡 辺 410
(3) 橋 本 300
(5) 池 野 310
(8) 大 上 300
(9) 清 水 200
H9中 村 200
(4) 篠 原 220
(1) 岡 田 000
1 佐々木 200
H1桑 村 100
3050
振球犠盗残失
531060
投手 回 安 責
岡田 12/3 5 3
佐々木51/3 0 0
桑村 1 0 0
駒大苫小牧 打安点
(6) 藤 森 310
(4) 藤 橋 400
(8) 成 田 420
(7)1大 森 200
(2) 小 池 212
(3) 瀬 野 411
(5) 宮 崎 300
H4鈴 木 100
(9)7松 野 300
(1) 袋 井 000
H7毛 利 200
9 大 石 000
2853
振球犠盗残失
660071
投手 回 安 責
袋井 4 1 0
大森 5 4 0
苫小牧東 打安点
(6) 西 村 420
(2) 棚 橋 400
(1) 八 木 321
(9) 竹 田 412
(3) 高 橋 400
(7) 笹 浪 310
(8) 大 沢 400
(5) 神 田 310
H 二 木 100
(4) 浅 井 310
3383
振球犠盗残失
420051
投手 回 安 責
八木 8 11 5
北海道栄 打安点
(6) 梶 沼 321
(9)8加 藤 511
(7) 新 木 520
(3)9下 山 300
(4) 岡 本 420
(8) 神 野 311
1 石 蔵 000
(1)3山 崎 310
(2) 高 村 311
(5) 小 林 310
32114
振球犠盗残失
4527101
投手 回 安 責
山崎 7 6 1
石蔵 2 2 2
大谷室蘭 打安点
(4) 長 谷 510
(7) 工 藤 420
(8) 赤 間 300
(2) 坂 本 420
(3) 岩 井 311
(9) 渡 辺 410
(6) 越後屋 425
(1) 飯 田 321
(5) 冨 樫 420
34137
振球犠盗残失
412070
投手 回 安 責
飯田 7 5 0
苫小牧中央 打安点
(8) 大 竹 410
(9) 名 取 200
9 土 井 000
(6) 佐 藤 300
(4) 渡 辺 210
(5) 風 晴 200
5 斎藤陸 110
(2) 水 島 210
2 日 向 100
(3) 高 橋 311
(1) 斎藤英 100
1 山 田 000
H 大 川 100
1 中 川 000
H 守 屋 100
1 藤 原 000
(7) 前 田 300
2651
振球犠盗残失
440085
投手 回 安 責
斎藤英32/3 11 3
山田 1/3 0 0
中川 2 1 0
藤原 1 1 0