駒大苫、立命館慶祥に屈す 春季道高校野球

  • スポーツ, 野球
  • 2023年5月25日

 第62回春季北海道高校野球大会が24日、札幌市円山球場で開幕した。室蘭支部を勝ち上がった北海道栄は、札幌第一に12―5でコールド勝ち。駒大苫小牧は、立命館慶祥に10―11で逆転負けを喫した。

 ▽1回戦

札幌第一

3020000 ―5

2020341x―12

北海道栄

    (七回コールド)

(札)近江、近藤、菅原―髙橋

(北)平、山崎―高村

🉀下山(北)

🉁髙橋(札)

🉂大滝(札)岡本、高村(北)

 五回に神野がセーフティースクイズを決めて同点に追い付くと、打線に火が付きコールド勝利。四回から登板したエース・山崎は4回を無失点に抑えた。

駒大苫小牧

010200160―10

20201105X―11

立命館慶祥

(駒)大槌、大森、袋井、大森―小池

(立)渡邊、岩渕、青山、石山―正津

🉀成田2、藤森(駒)

🉂大森、小池(駒)勝見、佐藤2、正津、横谷(立)

 七回まで追い掛ける展開の中、八回に駒大苫が2本の本塁打を含む打者一巡の猛攻で逆転。しかしその裏に失策や安打から5失点し逆転負けを喫した。

旭川明成

520000010―8

020000000―2

稚内大谷

(旭)千葉、河瀬―小野寺

(稚)今井、白田―髙橋

🉁虎谷、村上(稚)

🉂小野寺、千葉、河瀬(旭)

―道栄、チャレンジャー精神で大金星

 道栄が前年王者に大金星を挙げた。周囲の下馬評もチャレンジャー精神で吹き飛ばしてみせた。加藤代理監督は「予測していない結果に僕自身びっくりしている」と驚きを隠せない。

 初回に3点を先制されるも四番に座る下山(2年)の2ランアーチが流れを呼び戻した。

 この試合で光ったのは主将・神野(3年)の好プレー。五回に値千金のセーフティースクイズを決め5―5の同点に。外角の球に全身で食らい付き、投手と一塁手の間に転がした。守備では六回にダイビングキャッチ。「五回に逆転した後だったので、何としても0点に抑えたかった。取れる―と思って飛び込んだ」とチームを救ったシーンを振り返る。指揮官も「普段の練習から責任感を持って取り組んでくれている。その気持ちが出たプレーだった」と話した。

 第2試合は26日、旭川明成と対戦する。神野は「まだまだ自分たちはチャレンジャー。流れはそのままに、一戦必勝で頑張りたい」と瞳の奥に炎をともした。

―駒大苫、悔やまれるミス

 佐々木監督は試合後、「負けるべくして負けた」と怒りをあらわにした。公式記録では失策1もスコアに載らないミスを連発。2点ビハインドから八回に成田・藤森の本塁打2本で10―6と逆転した直後には凡ミスから出した走者を含めて5失点し、逆転負けを喫した。これには指揮官も「逆転してなおもミスを重ねた。せっかく引き寄せた流れも自分たちで切ってしまった」と収まらない。

 エース大森は涙をこぼし言葉を失っていた。初回1死から緊急登板し、五回まで力投。六回は左翼手に戻るも、七回から再登板。八回に五失点を許し、逆転負けに散った。「打者を1人ずつ抑えるしかないのに、冷静になれなかった」と分析。最後の夏に向け、「勝ち切れなかった課題も見つかったが、一度は打って逆転できたのは収穫。次の大会では一つのアウトを確実に積み重ねたい」と懸命に切り替えた。

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