金子特命コーチ 米国へ留学中 日本ハム 日米野球文化の違い理解

  • スポーツ, 野球
  • 2023年3月14日

 【サプライズ(米アリゾナ州)時事】プロ野球日本ハムの金子千尋特命コーチ(39)が、留学先の米大リーグ、レンジャーズで指導者としての経験を積んでいる。オリックスのエースとして活躍し通算130勝を挙げ、昨季限りで現役引退したコーチ1年生。キャンプで米国のコーチの考えを聞き、選手を観察する日々を送っている。

 米国の野球には、データの緻密さ以外は多少大ざっぱなイメージを持っていたという金子コーチ。キャンプを実際に見ると、日本より全体練習の時間が短く、日本であればプロ入りまでに完全に身に付けている守備時の連係プレーがあまりできない投手もいた。ただ、善しあしの問題ではなく、日米の文化の違いだと考えるようになった。

 米国に見習う点も多い。キャンプ序盤で金子コーチが強く感じたのは、選手の精神面のたくましさや強烈な向上心。メジャーとマイナーの待遇が大きく異なり、ハングリー精神が培われる米国と比べ、2軍でも恵まれた環境にある日本では現状に満足してしまう選手もいるという。「日本選手は貪欲さを忘れがち。その辺の気持ちはすごく大事」。プロ意識を持つことの重要性も再確認した。

 現役時代に沢村賞や最優秀選手賞(MVP)に輝いた華々しい実績を持つ金子コーチの今の役割は、米球界に触れて知識を増やし日本ハムの選手育成に生かすこと。「長く活躍できる選手をたくさん育てたい」。今後も日米を行き来して勉強を重ねていくつもりだ。

こんな記事も読まれています

ニュースカレンダー

紙面ビューアー