4月から「白老未来学」 町内の小中学校で 町教委

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  • 2023年1月28日
23年度から各小中学校で取り組む指導モデルについて紹介した会合

 白老町教育委員会は2023年度から、町内の小中学校6校で、ふるさと学習を発展させた白老未来学をスタートせる。子どもたちに郷土への愛着を育むことなどを目的に、地域の自然や住民と触れ合い知見を広げる学習で、各学校が情報を共有しながら推し進める。安藤尚志教育長は「地学協働は子どもたちの学びをより豊かなものにする」と教育効果に期待を寄せている。

 白老未来学は探究的な学習活動を通じて地域の自然や文化、歴史を学び、ふるさと白老への愛着を育み、主体的に判断し行動しようとする態度を育てるのが目標。授業では、児童生徒が地域の自然、商店、企業、各種施設に出向いて住民やさまざまな職種の人と触れ合い、協調性、積極性、思考力を高めていく。

 町教委は20年度の教育行政執行方針で白老未来学の新設を表明。21年11月ごろから意見交換を行い、昨年7月に学校関係者や有識者で白老未来学構築委員会とワーキンググループ(WG)会議を発足させた。27日は町コミュニティセンターで、22年度最後の同委員会と同会議が開かれ、白老未来学の基本構想や指導計画、授業モデルなどをまとめた。各小中学校で4月から予定している学習内容も発表された。

 このうち、萩野小は1、2年生の生活科で、地域の里山を活用した自然体験や住民との交流を重視した授業を進める。3~6年生は総合学習の時間に、地元のアイヌ文化などを体験し、自ら考える力を身に付けさせる学習を目指す。白老中は1年次に町内調査を行い、2年次に職場体験学習、3年次は学習のまとめと位置付け、町の未来を考える提言を行うとした。

 安藤教育長は「子どもたちが大人になった時、どこにいても心を寄せる場所、生きていく支えの場所が白老であってほしい」と期待。「古里の魅力を知り、愛着を持ってもらうために地域の大人たちから学ぶことが大切」と述べた。

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