「今回で解散します」―。閉会式の優勝インタビューでパンプアップ塾苫小牧の田口浩生主将が宣言した。突然の発表に会場がどよめいた。
今大会での解散は、以前から決めていた。2010年に初出場し、17年に初優勝。その後、主要メンバーの多くが50代となり、けが人も出ていたことから、「5連覇」を区切りにすると決め、若手の多い強豪チームに負けまいと練習を積んで大会に臨んできた。
昨年、一昨年と新型コロナウイルス感染拡大の影響で大会そのものが中止となり、モチベーションが落ちる時期もあったが、今大会までに立て直した。
試合は圧巻だった。特に決勝トーナメントでは3年前の大会で上位だったチームをストレートで破った。準決勝で第1セットを奪われたが、わずか数十秒で作戦を微調整し、鮮やかに逆転勝ちをした。決勝でも危なげない試合運びで新参チームを振り切った。
「プレッシャーは毎年あった。『やったー』というより一安心」と田口主将。「長いようであっという間の道のりで、初優勝してからは特にそうだった」としみじみ振り返った。
今後は別のメンバーでつくる「おパンツアップ塾苫小牧」など弟分たちの応援に回る。「優勝を目指してほしい。何かあれば応援に行く」と期待を寄せた。