駒大苫小牧高校女子野球部が11日、同校グラウンドで新年最初の練習を行った。新体制の発表もあり、内野手兼投手の鈴木志織(2年)=埼玉瑞穂中出=が主将、鍋島穂乃花(同)=千歳勇舞中出=、佐藤瑚々七(同)=東京府中第二中出=の両内野手がそれぞれ副主将に任命された。鈴木は「いろんな人たちに支えられている分、結果を出して恩返しできる一年にしたい」と語った。
2週間ほどの冬休みを経て1、2年生34人が真っ白に雪化粧したグラウンドへ帰ってきた。初日は体を覚ますための柔軟運動に多く時間を割いた他、ノックなど軽めのメニューをこなした。
その後は恒例の樽前山神社=苫小牧市高丘=に参拝。チームの一年を占うおみくじでは、鈴木が「大大吉」の幸運を引き当てて仲間たちから大きな歓声が上がった。「初めて見たのですごくびっくりした。いい年になりそう」と鈴木は相好を崩した。
昨年7月の全国選手権後に新チームが始動。2020年の創部から3季連続で主将を務め上げた藤井華子ら、部の礎を築いた頼もしい最上級生が去った反動で「自分さえよければいい、自分勝手な」集団になりかけていたと茶木圭介監督は言う。
2年生数人が日替わりで主将を担うようにし、選手全員に自覚を促してきた。日増しに仲間を思い、支え合う土壌が育まれ「リーダーを決めなくてもいいと思えるくらい、みんな大人になった」と監督はにこり。鈴木の主将抜てきは「けがで練習に参加できない時期も、人一倍声を出して輪の中心にいた」ことが決め手だった。
1年時から主力の一角を担う鈴木は「主将を務める自信は正直なかったけど、すべてを背負わせてほしいと監督に伝えた」と言う。元主将の藤井には「3年生のまねをする必要はない。自分たちよりもいいチームになれるよ」と力強く背中を押された。
鈴木のサポート役を担う副主将2人も意気込む。鍋島は「(鈴木)志織は仲間に強くものを言えるタイプ。自分は優しくフォローする立場になりたい」。佐藤は「主将に任せ切りにならないよう気を配りたい。下級生が安心して力が発揮できるような雰囲気づくりをしたい」と語った。