安平町に移住して町内で起業を目指す人を発掘する「Fanfare(ファンファーレ)あびら起業家カレッジ」の最終プレゼンテーションが10日、JR追分駅前のコミュニティースペース「ENTRANCE(エントランス)」で開かれた。道内外から応募した3人がwebメディアの立ち上げ、クラフトビールの開発など、それぞれの企画の内容や思いを伝えた。
町内で新しい働き方や起業、事業創出にチャレンジする人材を掘り起こすプログラム。町内で起業を検討する応募者を町外から募り、町内で関係者らと意見交換を行った上で内容を練り上げ、3人が最終的な事業を組み立ててこの日に臨んだ。
モデル活動などを行ってきた愛知県の宇都野詩織さん(32)は、町内で大規模なファッションショーの開催を提案。「モデルや芸能の仕事をする夢は東京に行かなければかなわないと思われがちだが、地方にいても手を伸ばせばできることを伝えたい」と言い、周知方法としてwebメディアを立ち上げる考えを説明した。
北広島市出身の吉田美帆さん(48)は犬の繁殖事業を通じ、「人と動物に優しいまちを目指す。自然の環境を生かし、地域の子どもが動物と触れ合う機会をつくりたい」と構想を語った。
恵庭市出身の坪松賢太さん(36)は地元農産物を使ったクラフトビールの開発について発表。すでに事業展開に向けた準備も進めており、「若者の交流、移住のお手伝いができれば。町民の皆さんと一緒につくり上げたい」と述べた。
町によると、年内にも合否を決定し、合格者を来年4月に地域おこし協力隊として採用する予定。