プロ野球広島東洋カープのドラフト1位指名、斉藤優汰投手(18)=苫小牧中央高=は7日、苫小牧市役所を訪れ、岩倉博文市長にプロ入りを報告した。「お世話になった方々にプレーで恩返しをしたい」と力強く抱負を語った。
この日は同校の山口祐正校長、香川謙二教頭、渡邊宏禎監督、横井美可副部長も同席した。岩倉市長は「苫小牧にとってもうれしく光栄なこと。一日でも早くマウンドに立つ姿を楽しみにしている。プロ入りおめでとう、そしてありがとう」と激励した。
岩倉市長は、学校ではどんな生徒なのかと質問。山口校長は「学校ではトップクラスの成績で、文武両道を遂げてきた模範のような生徒。本校からは根本悠楓(北海道日本ハムファイターズ)に次いで2人目のプロ野球選手の誕生。大変うれしい」と話した。
斉藤は、10月に行われたプロ野球ドラフト会議で広島からの1位指名を受け、11月11日に球団との入団交渉で契約金1億円、年俸800万円(いずれも推定)で仮契約した。出身は岩見沢市だが、「(苫小牧は)高校3年間だけでも愛着のある場所」とし、プロで活躍することがお世話になった人たちへの恩返しと話す。
189センチと長身から投げ下ろす角度あるストレートは最速151キロ。入団交渉時には、プロ入り後に155キロという球速を目指す―と掲げた。それでも焦りはなく「1年目はとにかくけがのないよう、体づくりに励んでいきたい。2年目以降は一日でも早くマウンドに立つ。まずは広島の環境に慣れることから取り組みたい」と先を見据えた。
ドラフト会議後は、後輩の現役選手らと一緒に走り込みや球の投げ込みをするなど、目前のプロ入りまで体力強化に汗を流す。12日には拠点となる広島で本入団の発表を控えており、「少しずつプロになる実感が湧いてきている。1軍の先発を任される選手になれるよう、道産子として頑張ります」と活躍を誓った。