災害復興活動続ける3人発表 厚真町

  • ニュース, 白老・胆振東部・日高
  • 2022年11月14日

 災害支援感謝のつどいでは、発災直後から町内で復興に向けて活動を続けている町民3人の発表も行われ、これまでの歩みや目標が語られた。

 発表者は、町民有志でつくるボランティア団体「あつまっぷる」の高橋康夫代表、町の放課後子ども教室事業を展開する「オフィスあっぷ・ろーど」の上道和恵代表、住民団体「つむぎ」の村上朋子代表。

 高橋代表は、震災後、自ら主導し応急仮設住宅の談話室で入居者向け体操教室を開いた話を紹介した。「退去しても参加してくれた人、リングプル集めや牛乳パックの椅子作りをするなどボランティアで関わってくれた人がいた」と回顧。こうした積み重ねから、コロナ禍の現在もタブレット端末を活用するなどして教室を開き「つながりを継続している」と話し、会場で参加者と体操などを披露した。

 上道代表は、発災直後から、休校中の子どもたちのために遊び場を提供した。その際「子どもの居場所が充実した」という声が寄せられた一方で、中高生の参加が少なかったことに言及し、「一部でしかないことが(報道では)全部と見られ、違和感があった。実際は何もできなかったという思いの方が強かった」と振り返った。

 直近では自習型の学習会を定期的に開くほか、子どもの防災学習、被災地ツアーを企画し、「まちづくりに子どもが参加できる仕組み、社会と関わる居場所をつくりたい」と展望を語った。

 村上代表は、震災当時は町社協に勤務。昨年春に退職し、町内でカフェを運営する傍ら、体操や自立支援など幅広く動いており「コミュニティーはつくるものではなく、自然とできるものだと感じた」と語った。

 また、町内ではさまざまな活動をする町民がいることから「一歩踏み出し、動き出せば、小さな拠点が網目のようにつながり、気付いた時に大きな網目になっていれば」と希望した。

こんな記事も読まれています

ニュースカレンダー

紙面ビューアー