安平町地域おこし協力隊の青木良祐さん(29)が1日、同町追分本町1で新たな宿泊施設としてゲストハウス「VACILANDO(ヴァシランド)」をオープンした。ターゲットにしているのは、時間や場所に縛られずに働く町外の20~30代のノマドワーカーやフリーランス。利用者にとって新しい出会いの場、心安らぐ空間になればと期待する。
施設は、築40年以上たつ木造2階建ての古い一軒家をDIYで改修した。居間にテーブルとソファーを置き、ゆったりとくつろげる空間を創出。奥の部屋はワークスペースとして整備した。
客室は、個室2部屋と6人用の相部屋ドミトリーの計3部屋あり、最大10人まで宿泊可能。1階にはキッチンのほか、トイレとシャワールームをそれぞれ2室用意し、洗濯機も設置する。
建物購入、改修費約700万円の一部に、インターネットで資金調達するクラウドファンディングと、町民のまちおこし企画をサポートする町の支援金を充てた。
追分地区は、都市からの来町者にとって空港や駅からのアクセスが抜群に良く、町の受け入れ条件も整っていたことから開設地に選んだ。スキルアップ合宿やイベントスペースとしての活用も想定している。
ヴァシランドは、「どこへ行くかよりも、どんな経験をするかということを重視して旅をする」という意味のスペイン語。オーストラリアでのワーキングホリデー期間中に旅をした自身の経験から、ただ寝泊まりするだけではなく、利用者同士や地域住民とつながり、「ホーム」になるような空間の創出を目指す。
「安平町には面白い働き方をしている人がいるので、(利用者に)関わってもらい、面白いと感じてもらえたら。また、地元の子どもたちにも『外の世界って面白いな』と将来の可能性を広げるきっかけになれば」と希望を抱く。
ゲストハウスの宿泊利用は原則予約制。料金は個室を1人で利用する場合5000円(2人の場合は8000円)。ドミトリーは3500円。詳細は公式ホームページ(https://vacilando-gh.com)に掲載している。