恐竜のまちをアピールするイベント「むかわ町恐竜フェスタ2022」が5、6両日、同町穂別町民センターをメイン会場に開かれた。AR(拡張現実)の技術を使った恐竜との記念撮影やスタンプラリー、体験イベントなどが繰り広げられ、穂別地区のまちなかが家族連れや恐竜ファンでにぎわった。
メイン会場のホールには、「カムイサウルス・ジャポニクス」(通称むかわ竜)の全長8メートルの原寸レプリカがお目見え。AR画面のモニターを使ってティラノサウルスやトリケラトプスと記念撮影できるコーナー、恐竜モデルを動かすことができるデジタル化石標本など充実した内容で、子どもたちの目をくぎ付けにした。
化石をハンマーを使って取り出すクリーニング体験は順番待ちが出る人気ぶり。縫いぐるみやフィギュア、アクセサリーなど恐竜関連のグッズコーナーも家族連れであふれた。安平町から家族で訪れた早来小学校2年の明石想生君(8)は「フォスフォロサウルスが好き。VR(仮想現実)体験が楽しかったし、クリーニングもやりたい」と興味津々の様子だった。
6日の午後からは、恐竜研究の国内第一人者として知られる北海道大学総合博物館の小林快次教授の講演会が開かれ、むかわ竜やティラノサウルスの特徴について紹介された。小林教授は「むかわ竜とその仲間の研究から、恐竜がいた時代、恐竜はヨーロッパやアメリカ大陸、アジアの各国から日本、北海道にやって来ていたことが分かってきている」と話したほか、「むかわ町穂別地区は陸の恐竜だけではなく、海の古生物もいたと思い描ける、まさに恐竜ワールドの町」と強調した。講演会後はサインや記念撮影を求める子どもたちが長い列をつくった。
このほか、まちなかを巡ってもらおうと、スマートフォンを使ったスタンプラリーや、桐生大学短大(群馬県みどり市)の学生による木を使ったユニークなワークショップをアースギャラリーで開催。多くの家族連れがまちなかを回遊した。