白老町や町内の養鶏場では、厚真町の養鶏場で死んだ鶏から致死率の高い高病原性鳥インフルエンザが検出されたことを受け、警戒感が広がっている。町産業経済課農林グループの担当者は「道の要請があれば迅速に支援に対応していく」と話している。
白老町では4月に高病原性鳥インフルエンザが発生。町内の養鶏場では、道内で過去最多となる約52万羽の鶏を殺処分で失った。
以来、町社台地区の養鶏場は、ウイルスを媒介する野生動物の侵入を防ぐ対策を強化。ゲート前では進入車両の消毒を徹底し、場内では病原体に対して消毒効果のある消石灰を定期的に散布するなど、基本的な消毒作業を念入りに行っている。鶏舎からのふん搬出も、カラスが活動しない夜間に変更した。経営者の男性(62)は「これ以上対策しようがないというくらい対策を徹底している」と語り、厚真での鳥インフル発生に気を引き締める。
白老地区の別の養鶏場も車両や鶏舎の消石灰消毒に加え、職員に長靴、衣類の交換や手指の消毒を徹底している。担当者は「人ごとではない。絶対に菌を施設に入れないという気持ちで消毒に当たっている」と厳しい表情。
町の担当者は「厚真町をはじめ、近隣の関係者が助けてくれた」と鳥インフル発生時を振り返り「消毒作業のサポートなどの要請が、道や振興局からあった時には心を込めてお手伝いするつもりだ」と話している。