やりがい、苦労話語る 女性起業家4人迎え講演会 厚真

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  • 2022年10月25日

 厚真町で起業した4人の女性に聞く「仕事とくらしと厚真とわたし」と題した講演会が20日、町総合福祉センターで開かれた。それぞれ起業の面白さや苦労話、今後の思いなどを町民らに語って伝えた。

 登壇者は、町内でカフェを運営する傍ら、「あつま元気クラブ」を立ち上げ、体操などを指導する村上朋子さん、カフェとヨガ活動で生計を立てる北條佳苗さん、パン店を経営する宮野和美さん、原木シイタケにこだわり、会社を立ち上げた堀田祐美子さん。

 村上さんは、起業について「やりながら軌道修正できる楽しさがある。お客さんの喜ぶ顔がエネルギーになる」と説明。自身の事業では「ちょっとした出会いをきっかけに、お客さん同士が自然につながっていく。移住して来た人と生まれた時から厚真にいる人のつながりも出始めてきた」と見ており、「点で存在しているものをつなげる役割を果たせたら」と話した。

 北條さんは、「自然の中で暮らしたかった」と移住の経緯を振り返り、現在は仮設店舗(町表町)でカフェとヨガスタジオを切り盛りしている。宮野さんは町内外で精力的に出張販売などをしているが、「お店を始める前からあった付き合いが今も続いている」と語った。

 堀田さんは「原木シイタケを知ってもらいたい」「胆振東部地震をきっかけにこの先後悔しない生き方を子どもたちに見せたかった」と起業の理由を述べた。計画通りに進まないことがあり、食品提供者としての責任もあるが、起業の際に町や商工会などが協力してくれたことを挙げ、「町内には魅力的な女性がたくさんいる。もっと表に出てきてほしいし、気軽に働き方を選べるようになれば」と希望を述べた。

 一方、「事業をやめると、収入が無くなる」「体力的に1人でやるのは大変」と課題も伝えた。

 貴重な体験談を聞こうと会場には約30人が足を運んだほか、オンラインでの参加者も講演に耳を傾けた。

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