白老町のポロト湖ビジターセンター窓口近くの壁で15日、羽を広げた大きさ約10センチのガが複数見つかった。最大級のガが属するヤママユガ科の仲間でヒメヤママユとみられる。
同センター管理人の藪田勲さん(67)がスマートフォンで撮影し、本紙に情報を寄せた。5月にイボタガ(約10センチ)、8月にクスサン(約15センチ)も見つけており「秋にも大きなガが見つかるとは」と話す。
苫小牧市豊川町の自然ガイド、谷口勇五郎さん(82)によると、ヒメヤママユの成虫は10月ごろ山地などに現れる。前後の羽に1個ずつの紋を持ち、口が退化して何も食べない。谷口さんは3年ほど前、支笏湖畔の樽前荘(千歳市モラップ)で「一度だけ見たことがある」という。手を触れると飛ぶのに必要な鱗(りん)粉が取れてしまうため、見掛けても触らずに観察するよう呼び掛ける。