苫小牧シニア倶楽部が、7~11日に茨城県内で開かれた第36回全日本還暦軟式野球選手権大会で初の8強入りを果たした。4大会連続の全国挑戦で、2度はね返されたベスト16の壁をついに突破。渡辺臣章監督兼捕手(69)は「新型コロナウイルス禍でもチームとして進歩してきたことを証明できた」と胸を張った。
感染症の影響で3年ぶりに開催された還暦カテゴリー最高峰の一戦。全国各地の予選会を勝ち抜いた64チームが出場しトーナメント戦を繰り広げた。
北海道選手権5連覇、道選抜大会2連覇など今季好調の苫シニア。全国でも勢いは健在で、1回戦のソックス(沖縄)に5―0で快勝。2回戦では神戸レッドファイターズ(兵庫)を10―1の五回コールドで下した。
全国初挑戦の2017年、19年と悔し涙をのんだ鬼門の3回戦。宇部カッタ君(山口)に先制を許したが、四回に主砲澤田義文(65)のランニング本塁打で逆転。六回には金谷幸弘(61)、千葉浩(62)の連続適時打で突き放し4―1で競り勝った。
奈良ラルゴスとの準々決勝は一時2点を追う展開になったが「いつでも取り返せる雰囲気はあった」と渡辺臣監督。終盤に同点とし1死満塁で始まる延長八回のタイブレークまで持ち込んだ。惜しくも逆転まではかなわず5―9で敗れたが、全国上位の実力を証明する戦いぶりだった。
今回は左の好打者濱口正光(67)、今季加入の投手石塚精一(60)を欠いていた。渡辺徹代表(73)は「主力選手がそろえば来年はさらに期待できる」。すでに2023年の全日本選手権切符は手中にあり、その開催地は同じく茨城県。渡辺臣監督は「これで満足せず、日本一になるんだという気持ちを内に秘めながら全員で一から練習に取り組んでいきたい」と力を込めた。
▽準々決勝
奈良ラルゴス
10100115―9
01000211―5
苫小牧シニア倶楽部
(延長八回タイブレーク)
(奈)野本―柳原、堀内
(苫)荒川、谷澤―渡辺臣
🉁後藤(奈)
🉂安里、野本、水谷(奈)池田(苫)
▽3回戦
苫小牧シニア倶楽部
0101020―4
1000000―1
宇部カッタ君
(苫)荒川―渡辺臣
(宇)豊田―石田
🉀澤田(苫)
🉁岡田(宇)
🉂金谷(苫)
▽2回戦
神戸レッドファイターズ
10000―1
5500X―10
苫小牧シニア倶楽部
(五回コールド)
(神)重儀、冨田―吉岡
(苫)荒川、谷澤―渡辺臣
🉁冨田(神)田中(苫)
🉂千葉(苫)
▽1回戦
ソックス
0000000―0
101030X―5
苫小牧シニア倶楽部
(ソ)中村、久高―神里
(苫)荒川―渡辺臣
🉂胡屋(ソ)澤田、中村(苫)