むかわ町は、2050年までに二酸化炭素(CO2)の実質排出ゼロを目指す「ゼロカーボン」の推進に向けて、町内のCO2排出数値や今後の具体的対策を示した「地球温暖化対策実行計画」の策定を進めている。町内各地域のCO2排出状況や町が持つ再生エネルギーのポテンシャルを探り、削減目標を示したロードマップを23年度をめどに作成する考えだ。
町は9月21日に町議会定例会で「ゼロカーボンシティ」を宣言。4年前の胆振東部地震で大きな被害を受けた町として、防災対策先導のまちづくりや未来に向けた創造的復興・創生を目指すとともに、構想で▽省エネルギーの実践▽地域資源を生かした再生可能エネルギーの導入▽豊かな森林づくりによるCO2の吸収―など脱炭素対策を掲げた。
実行計画の策定に向けて、今年度は各施設や町民に意向調査を行い、町内各地域で想定されるCO2排出量の数値を整理するほか、具体的対策を検証。CO2の吸収源とされる森林の有効活用をはじめ、太陽光発電、木質ペレットの使用など、あらゆる有効策を探っていく。
町総務企画課は「地域活性化起業人から助言をもらいながら、町としてできることを調査し、取り組める事業については次年度にも具現化していきたい」と話している。