北海道学童軟式野球都市対抗戦EZO CITY THE BATTLE2022(29、30両日、苫小牧市)に出場する苫小牧選抜が3日、苫小牧東高校グラウンドでOBチームと交流試合を行った。3―7で敗れはしたが、先輩たちから「悔いのないように戦って」と熱いエールを送られるなど、迫る本番に向け奮い立つ貴重な機会になった。
苫小牧選抜は2度の選考会を経て東胆振の各少年団から選ばれた小学6年生18人で構成する。交流試合は壮行の意味を込めて毎年企画され、中学1年生になった昨年度のメンバーが現役チームに胸を貸した。
試合はOBチームが主導権を握った。初回に幸先良く先制すると五回まで毎回得点。投げては速球派投手が次々登板し、現役打線をてこずらせた。
先輩たちに何とか食らい付きたかった現役チームは、守備の乱れから得点を許す場面が多かった他、攻撃でも走塁やバントのミスなどで流れを引き寄せられなかった。
試合後はOBを代表して昨年度主将の板垣晋生(開成中1年)=新生台イーグルス出=が「この負けを本番に生かしてほしい」と激励した。板垣は「機動力では自分たちよりも上。もっとコミュニケーションを取れるようになれば、まだまだ強くなる」と目を見張る。自身の代は都市対抗戦3位と悔しさを味わった。「チーム一丸になって優勝してほしい」と思いを託す。
現役の横谷翔人主将(拓勇ファイターズ)は「ここからもっと連携を深めていきたい」と前を向く。石川将一監督(沼ノ端スポーツ少年団)は「勝ちたい気持ちや苫小牧を代表しているという自覚がまだ足りない。この負けをきっかけに意識を変えていってほしい」と期待した。
都市対抗戦は、道内各地域で編成された選抜チームが1枠の全日本選抜チャンピオン大会(兵庫県淡路市)切符を懸け争う大舞台。苫小牧選抜は19年、20年大会を連覇。20年2月の全日本大会では頂点に立った。