全8回のラストを飾る「ベートーヴェンピアノ・ソナタ全曲演奏会」が1日、安平町の遠浅コミュニティセンターで開かれた。旭川市出身のピアニスト、森永治之介さんが力のこもった演奏で聴衆を感動させた。
同演奏会は、地元の有志でつくる「ベートーヴェンのピアノ・ソナタを聴く会」(實吉智子会長)が主催し、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全32曲を聴くことを目的に2017年に活動をスタート。森永さんが弾く年2回の演奏会(昨年、一昨年は新型コロナウイルス感染拡大のため中止)を繰り広げ、今回が最後となった。
最終回は「究極のソナタ」とも言われる第32番ハ短調作品111など4曲を演奏し、町内外から来場した約80人の聴衆を魅了。最後の曲を演奏し終えると、公演を惜しんで拍手が鳴りやまなかった。
約6年にわたった演奏会はコロナ禍による代替えのミニコンサートなどを含めて全11回開催し、延べ約1300人が来場した。實吉会長(79)は「32曲全部を聴ける機会は大都会でもなかなかなく、安平町でできたのは皆さんが足を運んでくれたから」と感謝の言葉を述べた。
同実行委は来年度から、「~巡歴~1度は生で聴きたいピアノ名曲」に形を変えて他の有名作曲家の曲を届ける構想を立てている。