白老町の北海道栄高校のダンス部は今年で創部3年になり、最初の1年間は1人だった部員が6人まで増えた。踊れる曲や表現の可能性が広がり、大会やイベントのステージに出場、出演するなど活躍の場が飛躍的に多くなっている。創立に関わった部長の細川杏奈さん(18)=3年=は来春の卒業後もダンスを続ける考えで「今秋の大会で入賞できるよう技術を高めたい。町民の皆さんから応援される部になれたら」と前を向く。
細川さんは2020年4月、同校に入学すると同時に誕生したダンス部に、ただ1人入部した。当時は校内の広場スペースでストレッチをするなど基礎練習に明け暮れたという。翌年は現在2年生になる鈴木梨心(りこ)さん(16)が入部し、児童向けダンス教室のアシスタントをするなど活動は徐々に広がった。
今春は4人が入部。このうち、作田来瞳(くるみ)さん(15)と中島柚菜さん(16)には幼児期からヒップホップダンス経験があり、細川さんは「ダンス経験があって心強かった」と振り返る。同部について中島さんは「互いの苦手をフォローし、得意なことを高め合う雰囲気がある」とし、顧問の川野恵さんも「気さくに学び合える関係が成長につながっているのでは」と語る。
今年からは札幌市のダンサー鈴木明倫さんを外部講師として迎え、練習に一層熱が入った。7月は10校中2校が全国出場の切符を得られる第15回日本高校ダンス部選手権北海道大会に出場。惜しくも全国出場権は逃したが、同高校の文化祭ステージで活動成果を披露。現在は今秋のダンス大会に向けて気持ちを切り替え、練習に励んでいる。
鈴木さんは「チームの雰囲気を大事にしながら技術を高め、いい方向に活動を進めていきたい」と笑顔。作田さんはダンスのインストラクターを目指しており「経験を生かし、これから入って来る後輩とも仲良くしたい」とにっこり。1年の谷心愛(ここあ)さん(16)は「今後も支え合い、いろんなことを克服していきたい」と話す。小澤栞奈さん(16)は「少人数だからこそ一人ひとりを大事に、何かあれば話し合い、前を向いて頑張っていきたい」と目を輝かせている。