厚真町の厚南中学校(石崎和昌校長)3年生は27日、ふるさと教育の一環で町内のローカルベンチャー企業を訪問した。町で新たな挑戦を展開する畜産業や林業の現場を見学、撮影したほか、関係者にインタビューし、こだわりや豊かな感性に触れた。
2グループに分かれ、一つは土作りから食肉の生産、食事までを一貫して手掛ける施設「和牛メゾン」を目指す「GOOD GOOD(グッドグッド)」を取材。高丘地区の大規模開発跡地を利用して行われている羊の飼育や、放牧に向けて整地を進めている現場などを見て回った。
創業者でもある野々宮秀樹代表は、厚真町で事業を始めた理由について「空港や札幌圏に近く、気候も比較的安定していて作物を作りやすい」と説明。「肉を食べるのが好きで、好きなことを追求した結果、この場所での事業につながった。好きなことを続けて事業展開する一つの事例として、何かしらのメッセージを伝えられれば」と語った。
生徒たちは動画撮影も行い、インタビューの内容を基にプレゼンテーションを予定している。日野さくらさん(15)は「(ゴルフ場の造成途中だった)開発跡地といった(活用は)不可能と言われるような場所で事業に挑戦するチャレンジ精神に引かれた。私を含め、みんなが感化される原動力になった」と振り返り、「すてきなプレゼンをしたい」と意気込んだ。