道学生野球1部秋季リーグ最終第5節は24、25両日、とましんスタジアム=苫小牧市=などで6試合が行われた。北洋大は旭川大と1勝1敗。通算5勝5敗で3位タイとなった。個人賞では、ベストナインの捕手に臼井彗暉(3年)=北海道栄高出=が選出された。優勝は10勝の東京農業大北海道オホーツク。
明治神宮野球大会(11月、東京)につながる一戦は8月27日に開幕。道内6校が競技12日間にわたって2回戦総当たりを繰り広げた。東農大は10月14~16日に網走呼人球場=網走市=で札幌学生野球連盟を制した星槎道都大と北海道代表決定戦を行う。
25日
【第5節】
▽2回戦(とましんスタジアム)
北洋大(5勝5敗)
000100040―5
000100010―2
旭川大(5勝5敗)
(北)福田―臼井彗、浦野
(旭)小林、吉口―清水
?中谷(旭)
?大沼、臼井彗、奥村(北)中谷(旭)
北洋大は同点の八回に田中、宮崎の連続適時打など打者一巡の猛攻で勝ち越し。先発の福田は8安打2失点と粘りを見せた。
東農大オホーツク(10勝)
00000017―8
00000000―0
函館大(8勝2敗)
(八回コールド)
(東)林、伊藤茉―高橋凜
(函)枯木、竹下、村田澪―小笠原
?高橋凜、上原(東)
?工藤ジ、友寄、西野(東)高橋(函)
▽同(清水野球場)
帯広畜産大
(八回コールド)
(帯)中澤―竹原
(道)上野、角田圭、渡部、加川―泉、藤由、和田
?高橋(道)
24日
【第5節】
▽1回戦(とましんスタジアム)
旭川大(5勝4敗)
100000000―1
000000000―0
北洋大(4勝5敗)
(旭)杉山―清水
(北)後藤―臼井彗
?田中(北)
初回に1点を献上した北洋大のエース後藤は、二回以降立ち直り相手打線を封じた。頼みの打線は14三振するなど好機であと一本が出なかった。
函館大(8勝1敗)
00100 ―1
000011×―11
東農大オホーツク(9勝)
(五回コールド)
(函)村田澪、平井、藤原―小笠原
(東)石澤―高橋凜
?岡田(函)木下(東)
▽同(清水野球場)
道教育大旭川(1勝8敗)
000000010―1
000000000―0
帯広畜産大(9敗)
(道)武田、加川―泉
(帯)中澤―竹原
?矢部(帯)
― 大学生活最後のマウンドー北洋大・エース後藤
24日、北洋大のエース後藤(4年)が大学生活最後の先発マウンドに上がった。空はあいにくの雨模様。試合開始が2時間以上遅れ「アップ不足だった」と初回に制球難から先制を許したが、その後は尻上がりの投球を披露した。
2学年上の伊藤(現プロ野球・北海道日本ハムファイターズ)に憧れ北洋大に入学。2年生だった2020年の秋季リーグでは優勝決定トーナメントを含め5勝を挙げ、一躍脚光を浴びた。
しかし、昨年の春季リーグで右肘の靱帯(じんたい)を損傷。公式戦舞台から姿を消し、手術や長いリハビリ期間を過ごした。あのけががなかったら―。今とは違う理想の自分を想像することもあったが「自分の悪い部分を見詰め直す、いい機会になった」と前向きに捉えてきた。
集大成の今季は春、秋通じて4勝と全盛期にはまだ及ばないが着実に力は取り戻している。「(伊藤)大海さんとプロで一緒にプレーしたい」と卒業後は社会人カテゴリーでさらに投球術に磨きを掛けるつもりだ。
共に長野松本国際高から北洋大に進学した成田主将(4年)への思いも強い。「困ったときはいつも(成田)登夢の守るファーストを見ていた。頼もしいキャプテンだった」と尽きない感謝を口にした。
―最後まで ひたむきに、北洋大・成田主将
「楽しかった」。25日の最終戦勝利後、北洋大の成田主将(4年)はすがすがしい表情を浮かべた。目標の優勝は前節時点でついえていたが、仲間たちは最後まで目の前の一戦に集中し花道を飾ってくれた。
2季連続で主将の大役を担ってきた。2020年の秋季リーグを制したチームを引き継ぎ「最初の1年は嫌になりそうなことも多かった」と打ち明ける。
持ち前の努力を惜しまないひたむきな姿勢は決して崩さなかった。「自分が何事も一番に取り組もう」と日々の練習や声出しなど、常に仲間たちの手本で居続けた。長野松本国際高から一緒のエース後藤が、けがを乗り越え日増しに立ち直っていく姿にも背中を押された。「自分も頑張ろうという気持ちになった」
4年生13人が一気に抜ける。東農大や函大といった上位校との選手層の差はさらに開くが「強いチームは細かいところも手を抜かず全力でプレーしている。少ない人数でも声を掛け合いながら、そういうチームを目指してほしい」とエールを送った。
【順位】
(1)東京農業大北海道オホーツク 10勝0敗
(2)函館大 8勝2敗
(3)北洋大 5勝5敗
旭川大 5勝5敗
(5)道教育大旭川 2勝8敗
(6)帯広畜産大 0勝10敗
【個人賞】
表彰選手
最高殊勲選手 石澤 大和(東農大3年)
最優秀投手 同
優秀選手 岡田 昂大(函館大4年)
優秀投手 村田 澪斗(函館大4年)
首位打者 工藤 ジョエル
(東農大2年)
新人王 高橋 大地(函館大1年)
ベストナイン
投手 石澤 大和(東農大3年)
捕手 臼井 彗暉(北洋大3年)
一塁手 高橋 大地(函館大1年)
二塁手 彦坂 慧一郎(東農大3年)
三塁手 岡田 昂大(函館大4年)
遊撃手 富田 康太(旭川大3年)
外野手 工藤 ジョエル
(東農大2年)
外野手 齊藤 椋平(函館大3年)
外野手 西野 隼人(東農大2年)
指名打者 清水 祐希(東農大2年)
(10敗
00000000 ―0
00051001x―7
道教育大旭川(2勝8敗)