白老アイヌ協会(山丸和幸理事長)は20日、白老町のウヨロ川と白老川が合流する河口で、新しいサケを迎える伝統儀礼「ペッカムイノミ」を行った。協会関係者約20人が民族衣装を身に着けて参加。河川敷に設けた祭壇に「河口をつかさどる神」などを祭り、祈りをささげた。
ペッカムイノミは、サケの遡上(そじょう)時期に漁の安全と豊漁を祈願する営み。明治以降の同化政策で途絶えたが、1982年に札幌市でアシリチェプノミ(初サケの祈り)が100年ぶりに復活し、白老町でも89年から毎年行われている。
儀礼には、民族共生象徴空間(ウポポイ)を運営するアイヌ民族文化財団の若手職員も加わり、白老町内で長年にわたって続けられている伝統の所作などを見守りながら学んでいた。