白老の魅力再発見 元陣屋資料館の「館長とまち歩き」 開催中のアート展など巡る

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  • 2022年9月14日

 白老町内を散策しながらまちの歴史などを学ぶ地域学講座「館長とまち歩き」が11日に開かれた。町教育委員会の主催で、町民8人が参加。仙台藩白老元陣屋資料館の武永真館長らと飛生、虎杖浜、社台地区で開催中のアート展示の取り組みを見学し、各会場の担当者の解説を聞いた。

 地域人材育成・活用事業の一環。館長や職員の三浦和男さんと共に町内外の歴史や産業などを学ぶ町民向け講座。

 地元の芸術家やボランティアが町内の森の中で開催している「飛生芸術祭2022」では、シカの角と土を使った淺井裕介さんの「命と風」や清水郁太郎さんが木材を組み合わせて作った音の鳴る作品群などを鑑賞。いずれも時間がたてば自然と共に朽ちてしまう木材や貝、粘土などの素材が使われており、参加者は作品の完成度だけでなく環境への配慮などにも感嘆の声を上げていた。

 メモを取りながら説明を聞いていた町社台の川合慶子さん(75)は「すてきな場所があることを知り合いに伝え、また一緒に遊びに来たい」と目を輝かせた。

 虎杖浜と社台両地区の屋外写真展や各地域の石碑なども視察した。武永館長は「まち歩きを通して魅力の新たな気付きにつながり、発信役を育んでいけたら」と述べた。同芸術祭や屋外写真展などにも関わり、飛生地区で案内役を担った飛生アートコミュニティーの木野哲也さん(44)も「地域の人たちとの出会いと交流、学びのきっかけが生まれる瞬間こそ文化の本質。皆さんとの共感の中でそうした瞬間を築いていきたい」と語っていた。

 「館長とまち歩き」の次回は、10月に苫小牧市の勇払やウトナイ地区で行う予定。

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