第75回秋季北海道高校野球大会室蘭支部予選第3日は12日、とましんスタジアム＝苫小牧市＝でA、Bブロックの2回戦が行われた。Aブロックは苫小牧東が10―0の六回コールドで室蘭清水丘に快勝。Bブロックでは苫小牧中央と室蘭栄が勝ち進んだ。

　【Aブロック】

　▽2回戦

室蘭清水丘

000000　―0

050122x―10

苫小牧東

　　　　（六回コールド）

（清）工藤、高見―櫻井

（東）八木、保坂―棚橋

?原、八木（東）

?八木、西村、棚橋、大澤（東）

　【Bブロック】

　▽2回戦

苫小牧高専

01000　―1

20252x―11

室蘭栄

　　　　（五回コールド）

（専）佐藤翔、内山―青木

（栄）今谷―井村

?阿部（栄）

?須田（栄）

鵡　川

000102100―4

11101120X―7

苫小牧中央

（鵡）柏村、今富―佐々木

（中）山田、齋藤英―水島

?古田（鵡）山田（中

?佐々木、能登（鵡）守屋、風晴、佐藤（中）

― 苫東、猛打で初戦突破

　苫東が猛打爆発で初戦を突破した。火を付けたのは下位打線。二回1死一塁から7番原（1年）、8番保坂（2年）が連続タイムリーで打者一巡の猛攻につなげた。左中間を抜ける適時三塁打を放った原は「思い切って最初のストライクからいこうと思った。うまく抜けてくれた」と胸を張った。

　新型コロナウイルスの影響で「スキルはあるが、実戦経験に乏しい」と前川監督。選手たちで考える野球をしてほしい―と例年以上にアドバイスを必要最小限に抑え、選手たちの自主性を促してきた。

　「最初は大変だったけど、やっていくうちにピンチになっても冷静にアイデアを出し合える、野球偏差値が上がってきた」と主将の西村（2年）。学年の垣根をなくし、よりチームの一体感を構築するため副主将に1年生を任命するなど工夫も凝らす。

　25年ぶりとなる秋の全道大会出場を見据える。次戦の相手は強豪私立の一角、北海道栄。西村は「まずは守備をしっかりして、打ち勝ちたい」と意気込んだ。

― 鵡川、らしさなく敗退

　鵡川が「らしさ」なく初戦で姿を消した。夏からエース番号1を背負い、南大会8強入りに貢献した柏村（2年）が三回持たず降板。攻撃ではミスが重なり、得点機を何度もつぶした。

　四回は2死二塁で6番今富（1年）の振り逃げが相手の送球ミスを誘った。一塁手がボールを取り損ねた際、2走は三本間まできていたが、アウトと勘違いしたのか全力疾走をやめたことが響きタッチアウト。九回には先頭打者がオーバーランで出塁をふいにした。

　「最悪の試合だった。一回のバットスイングを見たときに、どこか気持ちの高ぶりがないと感じた。応援に来てくださった方に申し訳ない」と小池監督は厳しい表情を見せた。日々の練習から目を見張る努力をする代と感心してきただけに、驚きを隠せなかった。

　古田主将（2年）は「いまひとつ集中力が足りなかった」と言う。冬期間の練習では「常に試合を想定しながら取り組み、本番で戸惑わないようにしたい」と語った。