むかわ町の鵡川中央小学校(荒木英弥校長)は5日、地震や津波を想定した全校避難訓練を行った。全児童約190人と教職員が、非常時に必要になる動きを確認したほか、胆振東部消防組合消防署鵡川支署の庁舎までの避難を体験した。
震度6強の地震が発生し、津波が押し寄せてくる想定で訓練した。児童たちは身の安全を確認しながら屋外へ一時避難。その後、高学年が低学年をサポートしながら同校から約900メートル離れた消防庁舎まで列になって移動し、庁舎屋上の4階まで避難した。かかった時間は15分ほどだった。
同組合消防署鵡川支署の奥村学・消防司令は「むかわ町にも(2011年3月の)東日本大震災の時には津波が来たし、地震はいつ起きるか分からない。津波の時はできるだけ高い場所へ避難することを覚えておいて」と呼び掛けた。
6年生の宮崎栞南さん(12)は「(消防庁舎まで)道が長く、1年生を援護しながら移動したが、意外とスムーズにできた。消防庁舎は結構高いので津波からも逃れられるのでは」と訓練を振り返り、「地震が来た時は机の下に隠れ、先生の指示に従うなど、災害に遭った時には習ったことを生かしたい」と話していた。
町がこの春改訂した津波ハザードマップによると、沿岸最大水位は同校に近い晴海地区で10.1メートル、鵡川河口で同8.3メートル。津波影響開始時間はいずれも18分、第1波の到達時間は44分となっている。