大会最終日の26日早朝に行われた決勝は、初回から得点を重ねたFelizが優勝。1安打1打点3盗塁の活躍を見せた笠井聖寿(Feliz)が最優秀選手賞を受賞した。
このほか、個人賞は殊勲賞に長谷部啓太(Feliz)、打撃賞に林祐希(同)、敢闘賞に難波伸次(苫小牧ヤンキース)が選ばれた。
▽決勝
Feliz
3240―9
0002―2
苫小牧ヤンキース
(四回時間切れ)
(F)長谷部、中村―林
(苫)三塚、難波―山崎
?笠井(F)
?難波(苫)
▽球審―玉井
▽塁審―松原、伊藤、赤堀
Felizは初回、先頭の林が中前打で出ると、5四死球と敵失を突いて3点を先制。二回には笠井の三塁打などで2点を追加。続く三回にも伊藤諒の適時打などで4点を挙げた。
苫小牧ヤンキースは二、三回と三者凡退。四回、先頭の難波の2塁打を含む3安打で2点を返すにとどまった。
―MVP笠井「チームメートに感謝」
終わってみると、Felizが7点差の快勝。相手の隙を見逃さず、要所で打線をつないだ。最優秀選手賞を獲得した笠井選手兼監督は「相手の不調もあったが、初回から良い流れで試合を進めることができた。優勝できてほっとしている」と目を細めた。
仲間と楽しく野球をやろう―と昨年誕生して2シーズン目を迎えた。「今季一つ目のタイトルを全員でつかんだ」と胸を張る。
快足を生かして3盗塁、二回にはインコースの直球を捉えて中越えの豪快な三塁打を放つ活躍でMVPを獲得。「仲間の支えもあり素晴らしい賞をもらえた。チームメートに感謝している」と話した。
今後に向けて「一人ひとりの役割をそれぞれが果たしたことで頂点に立てた。これからも全員野球で、他大会でも優勝できるように取り組んでいきたい」とさらなる飛躍を誓った。
―苫小牧ヤンキース・難波、一矢報いる
2019年以来6度目の頂点を目指した苫ヤンキースだったが、主力を20代で固めた新進気鋭のチームに大敗した。
決勝トーナメント1回戦、準々決勝、準決勝と好投した今季加入の左腕三塚が登板も初回から制球難に陥った。守備も7失策と荒れ「きょうは全体的に硬くなっていた」と木田主将は言う。
一矢報いるきっかけをつくったのは敢闘賞の難波。「やれることをやるだけだった」と三回2死一、三塁から登板し無失点で切り抜けると、打っては最終四回の先頭で二塁打を放ち1点目のホームを踏んだ。
敗戦の悔しさは同じ舞台で晴らす。「一生懸命プレーしながら野球を楽しむことも忘れずに、来年も決勝に進みたい」と前を向いた。