白老町社会福祉協議会の福祉なんでも出前講座が23日、白老東高校で開かれ、2年生13人が手話の必要性や聴力障害者へのエチケットなどを学んだ。
同校の選択授業「生活と福祉」の一環。
手話通訳の活動をする町社台の田村直美さんと室蘭聴力障害者協会の佐々木秀之さんが講師を務めた。
聞こえない障害は、見た目では分かりにくいため、大変さを共感しにくい現状がある。田村さんは「手話は『見る』言葉。口の動きだけでは同音異義語が伝わりにくい」と多様なコミュニケーションの大切さを訴えた。
佐々木さんは、田村さんの通訳により手話で「まずは聞こえない障害があることを知ってもらい、皆さんから次の方に理解が伝わり広まることを願っています」と語り掛けた。
受講した滝愛音(あいね)さん(16)は「聞こえない障害の人の現状やエチケットなどについて、さらに理解を深めていけたら」と話していた。
手話が国連で言語として採択されたのは2006年。日本では11年で、22年8月時点で手話言語条例を制定した自治体は全国に457自治体ある。このうち胆振管内では苫小牧市(17年)を含む6自治体。