むかわ町穂別稲里の穂別キャンプ場で、ツリーイングや化石クリーニングの体験をはじめ、恐竜関連のグッズ、飲食などが一堂に集まったイベント「Oh!里マルシェ」が「山の日」の11日に開かれた。町在住の女性で組織する団体「RAYOCHI(ラヨチ)」が地域おこしを目的に行う企画をキャンプ場に持ち込み、初めて開催を試みた。不安視された天候は何とか持ちこたえ、会場は足を運んだ人らでにぎわいを見せた。
子どもたちに大人気となったのは、ラヨチがイベントで初めて行ったロープを使って木登りを楽しむツリーイングの体験。インストラクターの指導を受けながら、最高12メートルの高さまでロープで登っていった。埼玉県から家族で帰省し、イベント会場を訪れた中村千晴さん(9)は「初めての体験で、難しくてちょっと怖かったけれど、楽しかった」と振り返った。同キャンプ場のスタッフで町地域おこし協力隊の両角創平さん(37)は「お子さんが喜んでくれて、やってよかった」と語った。
このほか、町恐竜ワールドセンターによる化石クリーニング体験をはじめ、革を使ったワークショップ、縫いぐるみやキーホルダーなどのグッズをそろえたコーナーを設け、恐竜好きの関心を集めた。
飲食物は、ピザ、マフィンなどのほか、キッチンカーで空揚げ、ソフトクリーム、たこ焼きを販売。センターハウス内ではコーヒー、ほべつメロンを使ったかき氷を提供し、食を楽しむ人たちの姿が見られた。
同キャンプ場を主な活動の場とし、イベントを担当した町地域おこし協力隊の佐藤雅仁さん(35)は「体験コーナーはもちろん、飲食の出店者も思ったより人が来たと言ってくれた。キャンプではつくれない経験や体験メニューを通して、子どもが持て余す時間をカバーできたのでは」と手応えを述べ、「穂別で何かイベントがある時には人が集まってくれたらいいし、キャンプ場のことを知ってくれる人が増えたらそれもうれしい。こういう企画を定期的にできたら」と話していた。