【兵庫県丹波市、北畠授】第26回全国高校女子硬式野球選手権大会第3日は24日、ブルーベリースタジアム丹波などで1、2回戦が行われた。1回戦に登場した駒大苫小牧は4―3で京都明徳(京都)に競り勝ち、26日の2回戦で岡山学芸館(岡山)との顔合わせが決まった。
▽1回戦
京都明徳
0100002―3
121000X―4
駒大苫小牧
(京)高木、大橋―市村
(駒)柴田、渡辺、野呂―勝俣
?市村、片岡(京)野呂、藤井、金田(駒)
駒大苫は二回に藤井の適時二塁打などで勝ち越し。三回には渋木の適時打で加点した。投げては先発柴田が5回3安打1失点と試合をつくった。
▽2回戦 履正社(大阪)2―0福知山成美(京都)、日南学園(宮崎)9―0叡明(埼玉)、横浜隼人(神奈川)2―1蒼開(兵庫)、静清(静岡)3―2山陽(広島)
▽1回戦 新田(愛媛)=不戦勝=オイスカ浜松国際(静岡)、岐阜第一(岐阜)10―3惺山(山形)、岡山学芸館(岡山)8―0岩瀬日大高(茨城)
23日
▽1回戦 山陽9―2大体大浪商(大阪)、京都両洋(京都)5―0埼玉栄(埼玉)、花巻東(岩手)9―6作新学院(栃木)、クラーク仙台(宮城)24―0啓明学館(愛知)、神村学園(鹿児島)4―0松本国際(長野)、札幌新陽7―0至学館(愛知)、秀岳館(熊本)8―0駒沢学園女子(東京)
京都明徳 打安点
(5)渋谷 410
(4)野崎 300
(6)井福 200
(8)野町 100
(3)片岡 320
(2)市村 321
(7)平野 101
(9)斉藤 200
D北嶋 201
2153
振球犠盗残失
261141
投手 回 安 責
高木 2 1/3 4 4
大橋 3 2/3 4 0
駒大苫小牧 打安点
(6)1野呂 411
(7)嵯城 200
8宮崎 100
(9)金田 210
(2)勝俣 101
D渋木 211
H大上 000
13渡辺 000
(5)佐藤瑚 300
(3)6鈴木 320
(4)藤井 321
(8)7小坂 210
2384
振球犠盗残失
142470
投手 回 安 責
柴田 5 3 1
渡辺 1 0/3 2 2
野呂 1 0 0
―野呂、ピンチ救う
駒大苫の遊撃手野呂(3年)が絶体絶命のピンチを救った。押し出しで2点差に迫られた七回無死満塁で緊急登板。「準備はしていた」とまずは三振で難なく1アウト。しかし、続く打者に四球を与え、押し出しで1点を献上した。
突如「試合を託された緊張が襲った」。マウンド後方で守る仲間の顔を見て「みんながついている」と冷静さを取り戻し、1番打者を併殺打に仕留めゲームセット。いの一番に駆け寄ってきた先発柴田(3年)らと喜びを分かち合った。
次戦も登板機会が回ってくる可能性はある。「テンポよく打たせて取るピッチングがしたい」と語った。
―主将・藤井、打で奮起
主将の8番藤井(3年)が復調を告げる快音を響かせた。二回、エンドランのサインから外角の直球をレフト線へ運び勝ち越しの二塁打。「仲間たちの力がバットに乗った」と歓声に沸く三塁側ベンチに向かってガッツポーズで応えた。
四回の打席でも左前にヒットを放ち、7番鈴木(2年)と共にマルチ安打の活躍。「きょうはボールがよく見えた」と相好を崩した。
2020年の創部と同時に入学した当初は2番を担うなど期待されたが、打撃不振に陥ると「打たなきゃ」という気持ちが先行し、さらに調子を崩していた。泣いても笑っても高校年代最後の舞台。「とにかく楽しむ。つなげるイメージで流れに身を任せよう」と自然体で臨んだ結果だった。
26日に鬼門の2回戦を迎える。昨年は2点リードから守備の乱れなどで悔しい逆転負け。「きょう(24日)勝ってチームの雰囲気はさらに良くなった」。あとは勝利につなげるだけだ。