第104回全国高校野球選手権大会南北海道大会は19日、札幌円山球場で1回戦2試合と準々決勝1試合が行われた。1回戦では苫小牧中央が4―0でとわの森三愛に快勝。鵡川は準々決勝で東海大札幌に2―3で敗れた。
▽準々決勝
鵡 川
010000010―2
00010200X―3
東海大札幌
(鵡)柏村、後藤―木川
(東)阿部、門別―唐川、菊地
?佐藤佳(鵡)浜館、菊地の右前打が敵失を誘って1点を先制。2点を追う八回は、代打金本の適時打で1点差まで迫ったが追い切れなかった。
▽1回戦
とわの森三愛
000000000―0
20000002X―4
苫小牧中央
(と)小川―高野
(苫)斉藤優―上野
?木村(苫)
苫中央は初回、敵失で2点を先制。先発のエース斉藤優(3年)がとわの森打線を完封した。八回には木村の右中間適時2塁打で2点をダメ押し、初戦を制した
北 照
000003100―4
000000000―0
札幌創成
(北)上川―谷口魁
(創)岩城、櫻庭、石田―犬山
?今枝(北)
18日
▽1回戦
函大柏稜
000000000―0
14000100X―6
北 海
(函)小野―松谷
(北)岡田、吉田、長内、熊谷―井尻
?井樫(北)
?小原昴(北)
札幌大谷
0303321―12
3000001―4
札幌北
(七回コールド)
(大)信田、鳴海、森谷―佐々木
(札)稲原―佐々木
?増田(大)大黒(札)
?樹神、丸山、飯田、郡山、佐々木(大)今井(札)
―苫中央 木村、攻守でチーム鼓舞
苫中央の木村(3年)が八回に豪快な一振りで決定的な追加点を挙げた。「甘いコースを振り抜けて良いスイングができた」と笑顔を見せた。
3打席目まで相手投手の配球が読めずに苦戦。八回無死一、三塁の好機に真ん中高めを捉えた打球は、右中間への適時2塁打、チームの雰囲気をぐっと盛り上げた。
高校入学後、バランスを取るために―と中学時代の右打ちから左打ちの練習を開始。渡邊監督から「左に専念した方がいい」とアドバイスを受けた。「左になってよく打てるようになった。打順も1番を任せてもらい、先頭で出塁することの責任もある中できょうは反省点も多かった」と振り返った。
守備では、二塁手として体を張った好プレーでエース斉藤優を援護。攻守での活躍にも「出場していない選手の思いを背負って一生懸命プレーして必ず勝ちたい」と引き締めた。
―鵡川 勝利への執念「後輩に託す」
あと一歩届かず―。試合後、鵡川の小池監督は「相手投手の切れのある投球に完敗。参りました」と肩を落とした。
四回、二死満塁の好機で3球三振を喫した場面。「バットを振らずして見送ることは負け犬のすることだ」と選手に気合を入れ直した。執念の1点を奪った八回、気持ちを高ぶらせながら先頭打者で打席に立った木川主将(3年)は「打つ瞬間に球が消える感覚で手が出なかったが、何とか捉えることができた」と甘く入った球を逃さなかった。
これまで主将としてチームを支えてきた木川は決してリーダー格ではなかった―と小池監督。「野球を通して社会に出たときに活躍できる人間性を養うのも大切。よく成長した」とたたえた。木川は「3年間、いろんなことを学べて幸せだった」と目を潤ませた。
南大会2試合を先発した柏村をはじめ、スタメンには2年生も多い。来年は「もっと強くなってリベンジを果たしてほしい。思いを託したいです」と後輩たちに視線を送った。
(東
鵡川は二回、柏村(2年)