安平町追分地区で生産する「アサヒメロン」の今季最初の出荷が6日、同地区の野菜集出荷場で行われた。初日は昨年の45ケースを大幅に上回る80ケース分を出荷。大きめに育ち、1ケース当たりも例年の4~8玉から4~6玉となった。順調な滑り出しに、関係者は消費拡大へ期待を寄せている。
この日、出荷した生産農家は2軒。追分旭で生産する林出一樹さん(48)は「降雪は多かったが、3、4月と日照が良く、生育は順調。日中は比較的温かく、夜は冷え込むといった寒暖の差も良かったのでは」と説明し、「収量は確保しているので、あとは単価が資材の高騰分に見合ってくれれば」と話す。
とまこまい広域農業協同組合によると、追分地区では「ルピアレッド」が先陣を切って出荷され、6月下旬から7月にかけては「ティアラ」、お盆時期になると「レッド113」と時期に合わせ、リレーをするように市場に出る。
昨年の生産実績は年間446トンだったが、1ケース当たりの平均単価が4436円と高く売り上げ実績は目標を1000万円以上上回る2億4700万円となった。メロンを上場する札幌市中央卸売市場の関係者は、新型コロナウイルスの感染拡大の中、贈り物やインターネット販売での需要が増えていると分析する。
今年の収量は464トンとし、目標額は2億4360万円、平均単価は4200円と設定した。安井貴志組合長は「健康な生産者がメロンを作ることで、消費者にも良いものが届く。今の情勢に合う形で需要が増えれば」と今後の動向を注視していく考え。