むかわ町穂別博物館の入館者が1日、60万人に達した。1982年の開館から約40年かかっての節目到達。特にここ数年は、穂別地区で発掘されたハドロサウルス科の恐竜「カムイサウルス・ジャポニクス」(通称むかわ竜)の名前が国内外で注目を浴びたことで入館者増につながった。
同館は82年7月20日に開館。2015年9月に入館者50万人を数えた。その後はむかわ竜の効果もあって、17~19年にかけて年間入館者数が1万8000~9000人と大幅に増えていた。
60万人目の入館者となったのは、家族4人で訪れた小樽市の髙橋厚治君(8)と亮治君(5)。記念品として、むかわ竜などをイラストにしたマスキングテープがプレゼントされた。母朋子さん(41)は「(60万人目の来館で)声を掛けられて、こういうこと(驚くような偶然)があるんだなと改めて思った。子どもたちが、興味を持って化石を見ているので来てよかった」と感慨深げだった。
町では「恐竜ワールド構想」の一環として、博物館の再整備についても記載している。櫻井和彦館長は「カムイサウルスの影響で、ここ数年の入館者が増えた」とみており、次の70万人達成に向けて、むかわ竜のレプリカや展示し切れていない化石を収容できる博物館の再整備を「実現できるよう、全力を尽くしていきたい」と話していた。