北海道開発局は、2018年9月に発生した胆振東部地震で被災を受けた安平町早来瑞穂の瑞穂ダムで、貯水池周辺の安全性を確認するために行っていた試験湛水(たんすい)が終了したことを、21日までに発表した。
瑞穂ダムは、国営かんがい排水事業により1997年に供用を開始した中心遮水ゾーン型フィルダム。高さ約26メートル、幅427メートル、総貯水量は430万立方メートル。地域の田畑に農業用水を供給していた。
しかし、地震で山林斜面が崩壊したことで、土砂が流入したほか堤体が損傷。震災翌年以降は営農に支障が出ないよう、安全性を確保した水位で貯水と供給を繰り返していた。
その後復旧工事を終え、20年1月末から用水供給を行いながら試験湛水を実施し、今年3月30日時点で常時満水位(標高83・5メートル)に達した。一定期間水位を保持した後、水位降下を行い、今月18日に試験が終了した。胆振農業事務所は「来年の春から、満水の状態で供用ができる」と話している。