春の全道火災予防運動(30日まで)の一環で、白老町消防本部(後藤悟消防長)は5月8日まで、「防火ぬりえ展」を町中央公民館のロビーで開いている。幼児の防火意識向上を目的に初めて企画し、町幼年消防クラブで活動する170人の塗り絵を展示した。来場者に好きな作品の投票をしてもらい、後日、表彰式を行う予定。
2021年に町内で発生した火災は、5年ぶりに2桁台の12件に達した。このため、防火へのPRとクラブの活動促進を兼ねてぬりえ展を企画した。
塗り絵の台紙は、防火対策や危機管理に関する普及啓発活動や調査研究を展開している日本防火・危機管理促進協会(東京)から提供を受けた。動物たちが消火訓練を行う様子が描かれている。
色を塗ったのは、町内の幼稚園と保育園計5園に開設される町幼年消防クラブ所属の3~5歳児。4月初旬、クレヨンや色鉛筆などの画材を使って思い思いに色を塗った。19日の搬入時に飾り付けを行った消防本部予防課の職員は「一生懸命、色を塗ってもらってありがたい」と目を細めていた。
塗り絵には番号が振られており、来場者には会場に設置した用紙に好みの作品の番号を記入して投票してもらう。会場には同本部隊員が手作りした”消防隊員になれる”顔はめ込みパネルも設置しており「ゴールデンウイーク期間も展示しているので家族でいい思い出を作って」(予防課職員)と呼び掛ける。
ぬりえ展は今後、年1回ペースの開催を検討しているという。
町幼年消防クラブは、1980年4月設立の町少年婦人防火委員会に属し、84年7月の発足以降、現在までに町内の幼稚園と保育園で計5クラブが活動している。