苫小牧署は13日、白老中学校(小林俊文校長)で、自転車シミュレーターを活用し「参加・体験型自転車教室」を開いた。1年生2クラス54人が参加。このうち3人がシミュレーターを体験し、講師役の署員から正しい自転車の乗り方や交通ルールを学んだ。
同校では雪解け以降、通学や部活動で自転車に乗る生徒が増える。同教室は新入生向けに昨年初めて開き、生徒に好評だったことから今年も開催した。
生徒はモニター、コンピューター、模擬自転車で構成されるシミュレーターで、道路で起きる出来事をモニター越しに疑似体験。想定し得る事故を再確認し、交通安全意識を高めた。
同署交通第1課長の伊藤昌彦警部は「自転車は便利だが、使い方を間違えると重大な事故を起こしかねない。シミュレーターではあえて大胆に失敗し、どんな運転が危険かを知って安全運転につなげて」と訴えた。
自転車通学をしている阿部慎太朗君(12)はシミュレーターを体験し「後方確認の大切さに気付かされた。事故に遭わないよう周りに注意したい」と笑顔を見せた。荒地健教頭は「体験を通し、事故防止意識を高めて」と述べた。
町内では今年1月以降、自転車による人身事故は発生していないが、同署は「歩道上では自転車を押して歩くなど、歩行者に気を配り注意深い運転を」と呼び掛けている。