都市部に住む高校生が地方の高校に単年留学する「地域みらい留学365」(高校生対流促進事業)の取り組みで、鵡川高校(三村素道校長)は神戸市にある啓明学院高校2年の島本凜々さん(16)を受け入れた。島本さんは1年間、鵡川高の2学年に入り、同校で学校生活を送る。
地域みらい留学365は、地方創生の一環として地域の高校の魅力化を図る内閣府の取り組みで、昨年度からスタート。都市部などの高校2年生が1年間、地方の高校で都会では味わえない自然や文化に触れ、世代を超えた多くの仲間たちと過ごす中で、地域の魅力を肌で感じながら課題に向き合う時間を過ごす。
留学生を受け入れる学校側は、送り出した学校との関係性を深めることでブランド価値を高め、高校の魅力化や将来的な交流人口、関係人口の拡大など新しい人の流れをつくることを期待。鵡川高では学校生活以外に地域の行事に参加してもらいながら、地域のことも知ってもらおうと考えている。
島本さんは、神戸市出身。将来は看護の道に進むことを視野に入れているが、今回の留学では「地域との関わりの中で、奉仕する精神を鍛えたい」と目標を掲げている。7日に関係者と町役場を訪れ、「新しい環境で一から自分のことを見詰め直す機会。視野を広げて、1年後に自分の将来像が見えるように頑張っていきたい」と抱負を語った。
竹中喜之町長は「よくむかわ町を選んでいただいた」と歓迎の言葉を述べ、「むかわの『ヒト・モノ・コト・トキ』との出合いを楽しんでください」と激励した。