白老町東町の特別養護老人ホーム寿幸園の民間運営が2日、スタートした。同園を運営する社会福祉法人天寿会には、3期15年にわたり町の指定管理者として同施設の運営を担った実績がある。運営移譲は1日付。同会の堂前文男理事長は職員を前に「さらなる利用者のサービス向上と働きやすい職場環境の提供に努めていく」と気を引き締めて語った。
同園は1971年に胆振日高地方で初の特別養護老人ホームとして町が開設。町総合保健福祉センター横に移転改築した2007年、指定管理者制度が導入され、同会が指定管理者となって運営してきた。民営化は、町が21年に行財政改革の一環で検討し、敷地を無償貸与する形で町と天寿会が合意し、今年3月に引き継ぎ書を交わしていた。
民営化のスタートに当たり、職員ら13人がホールに顔をそろえた。堂前理事長は「15年間指定管理者制度下で運営してきた。法人として5年間の計画を立てて進めていきたい」とあいさつ。コロナ禍で面会謝絶の状況が続く中「利用者やご家族の思いに寄り添ったサービスの提供と互いに尊敬し合える職場環境のためのさらなる改善を目指していきたい」と話した。
天寿会は1969年、町内に重度身体障害者更生援護施設・北海道リハビリテーションセンターを開所して創設された。町竹浦で同園を含む特別養護老人ホーム3施設を運営している。
寿幸園の定員は短期入所を含めて60人。同園によると2日時点で入居者は54人、短期入所者は3人としている。