安平町早来地区の米農家でつくる「あびら地酒生産プロジェクト」は1日、地元産酒米「彗星」を100%使用して造った日本酒「純米大吟醸 あびら川」の販売を開始した。同プロジェクト担当者は「原酒にこだわったおいしいお酒」と自信をうかがわせる一品としてアピールする。
プロジェクトは、地元の農産物を使って特産品を作ろうと、町早来地区の稲作農家3人が2017年から取り組んでいる試み。翌年から二世古酒造(後志管内倶知安町)に委託して製造している。同プロジェクトの担当者によると、5年目の今季は昨年12月末に仕込み、精米歩合45%まで削るなどこだわりの一品に仕上がっている。
今回販売するのは、生原酒で四号瓶(720ミリリットル=税込み3500円)600本、一升瓶(1・8リットル=同6700円)200本。火入れした原酒は四号瓶(同3300円)1700本、一升瓶(同6300円)100本。新型コロナウイルス感染症の影響を鑑み、お披露目会は昨年に続いて中止にした。
今回の新酒は、甘めですっきりした仕上がりになっているほか、フルーティーな香りもあり、飲みやすくなっている。同プロジェクトの阿部修一副代表は「ここ5年で一番良質なお米が取れており、それがお酒にも反映された。飲むだけでなく、料理の味を引き立てる時などに役立てることができれば」と話している。
あびら川は、道の駅「あびらD51(デゴイチ)ステーション」のほか、物産館、町内の小売店などで取り扱うほか、苫小牧、千歳市内の一部店舗で販売。同プロジェクト専用の公式ホームページ(https://abiragawa.jp)からでも購入することができる。