鵡川高校軽音楽部のバンドが、6月に大阪府で開催される全国高等学校軽音フェスティバル2022(全国高等学校「軽音フェスティバル」実行委員会主催)に出場する。予選大会に位置付けられている全道高校軽音楽新人大会が年明けにオンラインで開催された際、オリジナル部門でグランプリ、さらに総合グランプリも受賞し、出場への切符を手にした。メンバーは2014年度の創立以来の快挙を成し遂げ、初めて臨む全国の大舞台に向けて練習に励んでいる。
バンドのメンバーは部長を務めるギターの岩倉アキラさん(18)、ボーカル・ギターの高橋咲来さん(17)、ベースの渡邊藍璃さん(17)、ドラムの今井望森さん(17)の2年生4人。
全道高校軽音楽新人大会には、かわいげなく、毒々しさを伝えたい―との思いから「カワイゲナイ。」のバンド名で出場し、10校が競った同部門を制し、初めて全道の頂点に立った。
昨年度の同新人大会(20年12月開催)ではコピー部門で準グランプリ、オリジナル部門で奨励賞、ベストボーカリスト賞を受賞。今年度の道高文連の全道大会(21年5月開催)ではオリジナル部門で準グランプリを受賞するなど、着実にステップアップを重ねてきた。
今回の同新人大会に向けては新型コロナウイルス感染症の影響もあって部活動での練習は週に2、3回、1時間30分程度と制約される中、足りない部分は休み時間や自宅での自主練習で補ってきた。
顧問の山岸拓教諭は「部活動でも楽しそうにやっているし、自分たちのやりたいことをやって、それに音がついて来ているのでは。岩倉は非常に真面目で音楽の素養があって部を引っ張ってくれるし、3人も向上心があって、(オンライン開催で)撮影本番になった時のスイッチの入り方が正しいなと感じる」と評価。部活動での取り組みは「学校生活や探究活動にもいい影響が出ている」と目を細める。
全国フェスは6月5日、大阪城音楽堂で開催される。全国各地の代表が集まるビッグイベントで、現時点では有観客のステージを予定している。高橋さんは「(全道高校軽音楽新人大会では)うれしい気持ちも大きかったけれど、納得のできる演奏ではなかった。もっと成長し、支えてくれた人、ここまで導いてくれた人たちに感謝を伝えたい」と言えば、渡邊さんは「どんな結果になろうとも、楽しんでいろんな人の心に残る演奏をしたい」。今井さんは「自分たちが楽しむことが一番だが、みんなで息の合ったパフォーマンスを見せて、支えてくれた方に音楽で恩返しをしたい」とそれぞれ思いを語る。
岩倉部長は「全国規模のステージに立てることがうれしい。みんなをサポートしながら、当日に向けてもっとクオリティーを高めていきたい」と意気込む。