白老町立特別養護老人ホーム寿幸園の運営移譲に伴う引き継ぎ書の調印式が30日、町役場で行われた。戸田安彦町長と移譲先の社会福祉法人天寿会の堂前文男理事長が引き継ぎ書に調印して取り交わした。寿幸園の運営移譲は4月1日となる。
敷地を無償貸与する形での同園の民営化は、民間活力でサービス向上を図る行財政改革の一環。天寿会はこれまでも3期15年にわたり、指定管理者として同園を運営してきた。民営化については、昨年11月の町議会全員協議会で町が説明し、同12月に両者で民営化を図る覚書を締結していた。同園の定員は短期入所を含めて60人。
同園は1971年に胆振日高地方で初の特別養護老人ホームとして町が開設した。公設公営の形態で経営し、2007年に町総合保健福祉センター横へ移転改築した際、指定管理者制度を導入し、町内で高齢者施設などを運営する同法人を指定管理者とした。同法人は町竹浦で特別養護老人ホーム2施設を運営しており、同園を入れると3施設となる。
町役場で堂前理事長と引き継ぎ書を取り交わした戸田町長は「高齢化が進む中、これからも専門家のノウハウを生かして運営していただきたい」と述べた。堂前理事長は「町の協力を頂きながら信頼される施設運営に努めていきたい」と話していた。