厚真町観光協会は17日、厚真高校で「震災学習プログラム」を開いた。同校生徒会とボランティア部の生徒を合わせて10人が、図面上で避難所運営を模擬体験するゲーム「HUG(ハグ)」に取り組み、防災について学んだ。
同協会が同プログラムを継続していくに当たり、同校に協力を打診した。今後、地元高校生に協力してもらうことを想定し、実際に2グループに分かれてHUGを体験してもらった。
訓練は冬に地震が発生し、家が全壊、半壊した人たちが避難所を利用した―という仮定で机上訓練を実施。カードに記された「暖房機を貸してもらえないか」「心臓病を患っている」「ペットを同行している」「水の支援が届いた」といった条件に対し、生徒同士で意見を出し合いながら、避難所の配置や対処法について知恵を振り絞った。同協会の原祐二事務局長は「コミュニケーションをうまく取って、避難者を動かすこともあり得る。大切なのは想像力を養うこと」と呼び掛けた。
同校生徒会議長の桐原駿翔さん(16)=1年=は「いろんな人がいろんな事情を抱えており、それぞれへの配慮や物品をどう分けるかが難しかった」と振り返り、今回の経験を踏まえて「何か起きた時には、ただいるだけではなく、本部や受付のサポートなどができれば」と話していた。