厚真産の酒米で仕込んだ日本酒「あつま川」の2021年度版新酒の販売が4日、町内4店舗でスタートした。今年度の新酒は、従来の”純米大吟醸酒”から”純米吟醸酒”に切り替えて製造し、これまでよりも価格はリーズナブル。手に取りやすくして消費者に提供する。
あつま川は、とまこまい広域農業協同組合や町商工会などで組織する「厚真の地酒頒布会」(宮田広幸会長=同農協組合長)が15年から取り組んでいる地酒造り。町内の米農家が育てた酒米「彗星」を使い、100年以上の歴史を持つ空知管内新十津川町の蔵元、金滴酒造に委託して醸造。豊かな味わいと風味を持ち、やや辛口ですっきりしているのが特徴だ。
今回製造したのは、品質を安定させるために熱を加える「火入れ」をした2000本分(1本720ミリリットル)。価格は1本税込み1830円、2本セットで同3610円。ラベルは前回よりシンプルなデザインにし、町内の藤井商店、山田商店、Aコープ厚真店、Aコープ上厚真折坂店で取り扱っている。また、20年度版と1本ずつの飲み比べセットも同3880円で販売する。
完成お披露目会は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で見合わせた。コロナ禍だけに酒を振る舞うようなイベントが軒並み中止され、宴会の開催も難しいが、同農協事務局は「(以前より)お手頃な価格になっている。自宅やコロナが落ち着いた後の集会などでぜひ味わってほしい」と呼び掛けている。