アイヌ民族の冬の山猟について学ぶ体験行事が2月26日、白老町の森野スキー場で開かれた。
一般社団法人白老モシリが企画し、町内の親子ら8人が集まった。参加者はまず、クチャと呼ばれる狩猟時用の仮小屋作りを体験。葉が付いたトドマツの枝を重ね合わせ、テント状にするクチャを作り上げた。
また、チェプケリ(サケ皮の靴)やテシマ(かんじき)などを履いて雪上を歩いたり、弓矢で獲物を仕留める冬の山猟を疑似体験したりしながら、アイヌ民族のかつての営みに理解を深めた。
町内でアイヌ刺しゅう工房を営む大久保由里子さん(48)は「シカ皮の靴を履いて雪上を歩くと、水をはじくし、とても温かい。アイヌ民族の先人の知恵に触れることができ、貴重な体験でした」と話した。