北京冬季五輪・女子アイスホッケーで予選リーグ3勝を挙げ、初の決勝トーナメント進出を果たした日本代表「スマイルジャパン」。メンバーとして、安平町出身の三浦芽依選手(23)=トヨタシグナス所属=が健闘した。準々決勝で強豪フィンランドに1―7で敗れ、メダル獲得への挑戦は終わったが、地元関係者からねぎらいの声が聞かれた。
三浦選手はスウェーデンとの初戦、デンマークとの第2戦で、第2セットのFWとしてプレーし、2戦目には先制点をアシスト。その後コンディションの不良もあってか第3、第4戦の出場機会はなかったが、フィンランドとの準々決勝では攻撃面で2本のシュートを放ったほか、前線のプレスでチャンスをつくるなど要所で好プレーを見せた。
町教育委員会や町早来アイスホッケー連盟などでつくる「北京2022冬季オリンピック安平町実行委員会」では、決勝トーナメント進出に合わせ、町ホームページや新聞折り込みなどで応援ムードを高めてきた。三浦選手が早来小学校時代に所属していた安平ギャロップの前田繁代表は「(テレビ中継で)名前が挙がっていた。見ていた子どもたちの希望になったのでは」と目を細める。「まだ若いし、次回もチャンスがあると思う。引き続き頑張ってほしい」と4年後の冬季五輪に向けて期待を寄せた。
安平町は五輪メダリストの橋本聖子さんをはじめ、スピードスケートの印象が強く、今回の五輪で初めてアイスホッケーに触れる町民が多かった。NPO法人アビースポーツクラブでクラブマネジャーを務める鳥實裕弥さん(28)は「ハードな接触、スピーディーさ、壁を使ったプレーなどがあり、面白さを知ることができた」と魅力を実感。「今回をきっかけにホッケーに目覚める子がいたら、面白いのでは」と話す。
総合型地域スポーツクラブとしても「子どもたちの選択肢が広がることはいいこと。安平町には土壌となる少年団があり、そこに入っている子もいるので、また三浦選手のような選手が出てくれば」と思いを膨らませた。